ジャガーI-PACE「SVR」 加速力よりハンドリング重視 SVX/SVAも示唆

公開 : 2018.05.31 15:10

I-PACE SVR 「ならでは」の特徴とは

カーナーは、I-PACEの50:50という重量配分や、標準的なクルマとして可能な限り理想的にセットアップされた動力特性を挙げた。I-PACEにも現行のSVRモデルと同様のチューンアップが行われるが、特徴的な電動パワートレインの特性は配慮されなければならない。

「あまりに速くても運転することができないだけだと心しておかなくてはなりません」とカーナーは言う。「かんたんに引き出せるトルクとパフォーマンスは、トレーニングを積んでいないドライバーには過分です。一種の制限のようなものをかける必要があるのかもしれません。ドライビング・コースなどに行くまではパフォーマンスにリミットを設けるといった形でです」

カーナーはここでハイパフォーマンス・バージョンのI-PACEの話をいったん止めた。代わりに強調し始めたのは、会社の意志さえあれば、SVR(パフォーマンス志向)、SVX(オフロード志向)、SVA(ラグジュアリー志向)のどのバージョンも作ることができる、I-PACEのポテンシャルの高さだった。

「おそらく、われわれが取れる手法はひとつではありません」と彼は言う。「しかし確実に、パフォーマンスEVとして開発する余地は残っています」

今年後半には、I-PACEのワンメイク・レースであるeTrophyレーシング・シリーズが開催される。SVRバージョンのI-PACEは初めのうちは、これと密接に関わることになるだろう。SVAバージョンは、ジャガーXJがジャガーを代表するモデルとして確立された後、登場すると思われる。

ジャガーは、有名な自動車メーカー間の熾烈な競争に勝ち抜いて電動SUVの分野でリーダーシップをとるべく、アウディ(やアウディE-tron)やBMWメルセデス・ベンツに先んじてI-PACEを市場に投入する。

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