ダイソンは本当にクルマを作るのか EV研究施設公開 独占取材

公開 : 2018.09.08 16:10

大気汚染の軽減が目的

ジェームズはEV計画について述べる際、政府のディーゼル推進政策とディーゼル・ゲート問題に言及した。「世界各国の政府は補助金や助成金を使って、矛盾した『クリーンディーゼルエンジン』の採用を奨励しています。大手自動車メーカーは排出ガス規制をうまく回避しています。その結果、先進国や発展途上の都市では有害ガスを吐き出す自動車で満ちあふれていますが、この問題は他社は見て見ぬ振りをしているのです」

彼の最大の目的は、化石燃料を使ったクルマによる大気汚染を減らすことだ。「ダイソンは新しいバッテリー技術の開発に取り組んでいます。われわれはイノベーションを重ねてきましたが、ここにきて積み重ねた技術をすべてひとつの製品に活用し、世に送り出す機会を得ることができました」

「われわれはダイソンのトップエンジニアと才能ある自動車産業の人材を集めて特別チームを作り上げました。このチームはすでに400人強になり、さらに積極的にリクルートを重ねています。わたしはこの事業に20億ポンド(2876億円)を投資しているのです」

登場するEVはダイソンのバッジを掲げる。これはグーグルのウェイモプロジェクトやアップル自動運転車のような、技術を他社に提供するような形式とは対照的だ。ダイソンは生産に際して、他のメーカーからサポートを受けることは考えていないという。

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