アウディA1 1.6 TDI スポーツバック

公開 : 2012.03.21 14:20  更新 : 2017.05.29 18:18

■どんなクルマ?

新しい5ドア・ハッチバックのアウディA1だ。詳しく言うならばA1スポーツバックというべきだろう。リア・ドアを除けば、5ドアのスポーツバックと標準的な3ドアのA1との違いはかなり微妙だ。Cピラーはより傾斜がきつく、10mmほど余分なスペースが肘と頭上にある。また、リア・シートは2人掛けでなく3人掛けになる。但し、荷室容量は変わりがなく270リッターだ。

このスポーツバックは3ドアより500ポンド(6.6万円)ほど、エクストラ・コストが掛かる。

スポーツバックは、発表当初よりコアなエンジンがラインナップされる。1.6のTDI、120bhpの1.2TSIと182bhpの1.4TSIがそれだ。また、2.0のTDIとシリンダー・オン・デマンドの1.4TSIは2012年後半に追加される予定だ。

われわれがテストしたのは、A1の販売の60%となる1.6TDIのスポーツ・トリムだった。

このディーセル・エンジンは5速のマニュアル・ギアボックスの組み合わせて99g/kmのCo2排出量と、26.3kg/lの燃費が大きな売りのひとつだ。

■どんな感じ?

われわれは104bhpの1.6TDIエンジンのことは非常によく理解しているつもりだ。そして、A1においても、それがベストなパワー・トレインだ。少しばかり無気力なレスポンスと、荒々しいサウンドだが、それは全くもって許容範囲内である。ガソリン・エンジンほどの活発さはないが、使用目的には実にフィットしている。

リア・スペースは僅かではあるが改善されている。大人2人にとっては快適なサイズだ。3人目が座るスペースは取るに足らないものかもしれないが小さな家族がいる家庭からは歓迎されるものに違いない。

われわれは2台のテストカー、1台はスタンダード・スポーツ・サスペンション、そしてもう1台はダイナミック・サスペンションを装着したスポーツ・モデルをテストできた。

両車ともにオプションの17インチ・ホイールを装着していたが、ノン・コスト・オプションのスポーツ・モデルの方が若干柔らかいセットアップがされているように感じた。とはいうものの、われわれがあらゆる英国の道でテストした結果、その違いは最小限であった。

両車とも、スーパーミニの標準を十分に備えたしっかりとした足回りだった。若干スポーツのほうが、シャープな乗り心地を与えてくれるものの、凸凹やうねりのある舗装路で若干ながら不安定になることがあった。

しかし、われわれはスポーツのダイナミック・サスペンションのほうが好みだ。ボディ・ロールがきつくないことと、バンプに対する衝撃吸収力が高かったからだ。もし、快適性を最重要視するのであれば、標準の16インチ・ホイールを選ぶことを強く推奨することとなろう。

■「買い」か?

あなたが高速道路を多用しない限り、1.6TDIはおすすめだ。もし、そうでなければガソリン・エンジンを推薦する。

インテリアはミニであることを強調するものでなく、エルゴノミクスに基づいたデザインがされている。また、スポーツバックは確実に3ドアのA1よりも使い勝手が良い。

もし、あなたが同じプレミアムという土俵の上で、しかも同じグループのフォルクスワーゲンを考えに入れなければ、アウディA1のライバルはミニ・クラブマン以外にないだろう。更に、独特すぎないルックスということを考慮するのであれば、A1スポーツバックが最も好ましいスーパーミニである。

アウディはA1を購入する人の3分の2の人がスポーツバックを選んでいるという。あなたが、そういった人の中に含まれるのであれば、アウディA1を購入したことによってがっかりすることはないだろう。

(ヴィッキー・パロット)

アウディA1 1.6 TDI スポーツバック

<td99g/km

価格 16,880ポンド(224万円)
最高速度 190m/h
0-100km/h加速 10.7秒
燃費 26.3km/l
Co2排出量
乾燥重量 1165kg
エンジン 4気筒1598ccターボ・ディーゼル
最高出力 104bhp/4400rpm
最大トルク 35.4kg-m/1500rpm-2500rpm
ギアボックス 5速マニュアル

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