「モータースポーツ」 直面する問題 英団体CEO語る、カイゼン

公開 : 2019.02.17 16:50

コミュニケーションが重要

「すべてを自分たちコントロールしたいわけではありません」とチャンバースは言う。「そんなことはまったく望んでいませんが、方向性やビジョンを示す場所が必要であり、われわれがやっているのは単なるルール作りや政治ごっこではなく、エンターテインメントビジネスなんだということを、全員が理解する必要があるのです」

さらなる改革が予定されており、2020年には、ライセンス保有者は自身の詳細情報と戦績をスマートフォンで確認できるようになる。さらに、車両に対する過剰な規制も緩和されることになる(公道ではまったく問題ないのに、なぜレース用車両では5年が経過したシートベルトは自動的に違反になるのだろう?)。

ドリフト愛好家といったひとびとにも、モータースポーツUKに加盟してもらえるような取り組みが進められており、EVも参加可能となるようなレギュレーションも検討されている。現時点では、過剰なルールのせいでスタンダードな電動サルーンがヒルクライムに参加するには、4万ℓもの水を用意しておく必要があるのだ。

さらに重要なのがコミュニケーションの問題だ。モータースポーツUK新代表は、もっと直接的で、よりプロフェッショナルなレベルでさまざまな関係者となコミュニケーションをとる必要があることを認識しており、それは単にライセンス保有者に対して、彼らが支払った会費がどんなことに使われているのかを知らせるといったようなことだけでなく、これから免許を取得する学生といった世代にモータースポーツの魅力を訴えていくような活動も含まれている。

「自動車業界ともより緊密に協力する必要があります」とチャンバースは言う。「さらに、行政との関係も重要です。先の見通せない時代にモータースポーツを盛り上げるためには、すべてを変革する必要があります」

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