ロードテスト アルファロメオ・ステルヴィオ ★★★★★★★★☆☆

公開 : 2019.02.09 11:50  更新 : 2019.02.16 13:53

アルファの最新ハイパフォーマンスマシン、をロードテストにかける待望の機会がやってきました。ミドルサイズのSUVながら、510psを誇るこのステルヴィオは、兄弟分のスーパーセダン、ジュリア・クアドリフォリオすら凌ぐパフォーマンスで、テスター陣を驚かせました。

もくじ

はじめに
意匠と技術
内装
走り
使い勝手
乗り味
購入と維持
スペック
結論

はじめに

車名を省いたスペック表だけ渡されて、今度のロードテストで取り上げるクルマは何か予想しろと言われたら、今回は正解できないのではないだろうか。0-100km/hのタイムは3.8秒で、シートはカーボンシェル、カーボンセラミックのブレーキディスクやレースモードを備えるなどと書かれていれば、スーパーカーの登場を期待してしまうだろう。

しかし、姿を現したのは、ある意味でスーパーカーよりも過激な代物だった。思い起こせば2016年のLAモーターショー、アルファロメオのブースにはブランド初のSUVが展示されたのだが、より一層のインパクトで見るものの脳裏にそのクルマ、ステルヴィオを焼き付けようと望んだのだろう。普及モデルのガソリン車やディーゼル車ではなく、トップグレードのクアドリフォリオを彼らは持ち込んだのだ。

その派手なスタイリングは、待望のFRセダンであるジュリアの最強版にも通じるもの。そのルックスに譲らぬ個性を発揮するのが、元フェラーリのエンジニアであるジャンルカ・ピヴェッティが設計した、510psを誇るV6ツインターボで、同じパワーユニットを積むファビュラスなジュリアの実力に鑑みれば、いやが応にも期待は高まった。

アルファはフェラーリ458スペチアーレの開発責任者だったシャシーエンジニアのフィリップ・クリーフを迎えて、マラネロのノウハウを大いに活用。自社の100年以上の歴史においてもベストなハンドリングを発揮するセダンを生み出そうとした。そしてアルファは、その方法論をそのまま、流行が衰えを見せないSUVの世界に持ち込んだのである。ハンドリングを磨いたSUVとなると、ポルシェBMWに先を越されたこのステルヴィオ・クアドリフォリオだが、休日に睡眠時間を削ってでも走りに行きたくなるようなSUVの第一号となることはできるのか、興味深いところだ。

しかし、ことはそう単純ではない。SUVとして、この前例のないアルファは、快適で、悪天候の平日ドライブでも安全で、また子供の送り迎えとその道すがらの買い物をこなせる広さも必要だ。このクラスでは、尋常でないハンドリングや猛烈なパワートレーンといっても限度がある。そんな中で、ステルヴィオ・クアドリフォリオがどれほどの実力を発揮するのか、じっくりと検分したい。

 

意匠と技術 ▶ 内装 ▶ 走り ▶ 使い勝手 ▶ 乗り味 ▶ 購入と維持 ▶ スペック ▶ 結論

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