フェラーリP80/C サーキット専用の新型ワンオフ、開発に4年 ベースは488 GT3

公開 : 2019.03.26 01:07  更新 : 2019.03.26 02:19

サーキット専用のアドバンテージ

公道走行を考慮しないため、事実上ヘッドライトは姿を消し、シンプルなスリットになったことで330 P3/P4のようなエアロダイナミクス・ボディが可能となった。同様にリアスポイラーは、空力を追及したカーボン製のワイド仕様に。テールライトは、フロントと同様の意匠にすることができた。

カタマラン(双胴船)のような車体後部の構造は、リアのボディワークがほぼ存在しないことを意味し、結果としてドライブトレインが丸見えになっている。そこに存在するのは、エンジンの熱を逃すためのスリットと、リア・デュフューザーだけなのだ。

くぼんだリア・ウインドウ、アルミ製のルーバーも過去のプロトタイプに着想を得たもの。

ホイールは18インチのシングルナット・タイプであるが、21インチ・ホイールがセットとなり、空力付加物を取り除いたエキシビジョン・パッケージにも対応している。

スペックは明らかになっていないが、ベースとなる488 GT3と概ね同等のレベルであろう。

P80/Cのボディワークはロッソ・ヴェロと呼ばれる鮮やかな赤。ワンオフ・モデルのクライアントが選んだ名前で、彼がフェラーリのスポーツ・プロトタイプの伝統をいかに重んじているかを証明するカラーリングとなった。

なおフェラーリは、P80/Cの価格について、一切の情報を公開していない。

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