アストン マーティン・ヴァルキリー 開発シミュレーター体験 ゲームとは違う

公開 : 2019.04.14 07:50

ヴァルキリーのコックピット

ヴァルキリーのシミュレーションに切り替わっても、コックピットのビジュアルに変化はなかったが、そのエンジンサウンドはありきたりなV8からV12へと変更されていた。それでも、実際に走行を開始すると、そのドライビングは明らかに簡単に感じられるようになっていた。

ヴァルキリーは驚異的なスピードを誇るモデルであり、1100kg以下の車重に1177psの組み合わせは、スパでもっとも長いストレートでさえ非常に短く感じさせる。さらに、その強大なグリップによって、ミスにもより寛容であり、速度の上昇に伴い、そのエアロダイナミクスは強力なダウンフォースを発生させる。

もちろん、クラッシュすることもあり、何度かシミュレーションチームの失笑を買うことになった。しかし、高速域でのこのバーチャルなヴァルキリーは、まるで地面に吸い付くかのようであり、超高速左コーナーのブランシモンでもまったく車体のリフトを感じることはなかった(リアルなコースで同じことを試す勇気など絶対にない)。

1時間弱のシミュレーションで、激しい疲労を覚えたが、グッドウィンは5時間ぶっ通しでテストを行うこともあるという。

ラップタイムは教えて貰えなかったが、それは、アストン側でヴァルキリーがどれほど特別なモデルであるかを明らかにする準備が整うまで、このクルマのパフォーマンスに関するヒントを与えるようなマネはしたくないからだ。

それでも、グッドウィンはひとつの数字を示してくれた。わたしがヴァルキリーで記録したラップタイムは、V8モデルよりも25秒早いものだったという。このタイム差は驚異的だが、グッドウィンは実際のヴァルキリーでも同じくらいのタイム差がつくはずだと言う。

「ヴァルキリーに大金をお支払頂いたお客様とお話しすることがありますが、皆さんご自分がどれほどのクルマを購入したのかご存知ないのです」とグッドウィンは話す。

間違いなく素晴らしいお楽しみを発見することになるだろう。

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