アウディTT、絶滅危機 廃止による損失を再考察するべき 英国編集部

公開 : 2019.04.24 16:10

ニッチに商機を見出したアウディ

見た目が良いクルマや、風変わりなクルマは当時もあったが、TTはそのどれにもまったく似ていなかった。1990年代といえば、フォード・ピューマ、アルファ・ロメオ156、そしてフィアット・クーペやアルファ・ロメオGTVが登場した時代だ。

にもかかわらず、TTはちょっとした衝撃をもたらした。まずは1995年にTTコンセプトが発表された。写真を見ると、その室内には大きなタービンホールのようなものが見えた。驚いたのは、それがそのまま市販化されたことだ。しかもある面ではコンセプトより良くなっていた。

われわれAUTOCAR英国編集部はすぐにこのクルマを購入した。たくさんのTTが売れた。あまりに多くの台数が売れたので、これまでニッチと見做されていた市場を、アウディは十分に埋めることができると確信したようだ。初代TTの生産が終了した2006年までに、アウディは最初のQモデル、R8、そしてオールロード・モデルをラインナップに追加した。その間には、もちろん、A2というモデルもあったが、とっくになくなってしまった。思い出すのも恥ずかしい。

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