運転支援システム 逆に危険も? ザッチャム研究所の実験を取材

公開 : 2019.05.25 10:50

安全性評価の20%を占める

われわれはエイブリーらのチームが行なっているテストを見学させてもらうことにした。今年後半からユーロNCAPに導入される運転支援技術テストはザッチャムが開発したものだ。

1969年に保険業界によって設立されたザッチャムは現在ユーロNCAPの重要な一員となっている。「ユーロNCAPによる総合スコアの20%は運転支援システムの実効性で決まっています。そして自動緊急ブレーキ機能付きの車両では保険料が10%割り引かれているでしょう」とエイブリーは語る。

現在業界で目指しているのは、すべての大規模メーカーが「SAEレベル2」とよばれるレベルの運転支援システムを装備することだという。ここには車線逸脱防止システムや、制限速度も認識できるアダプティブクルーズコントロールなどが含まれる。

「しかし、各社のシステムはそれぞれ異なっています。したがって、それらの有効性を客観的に評価できる仕組みが必要でしょう。またその性能だけではなく、動作の自然さや使いやすさといった点も評価する必要があります」

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