ロードテスト マクラーレン600LTスパイダー ★★★★★★★★★☆

公開 : 2019.06.02 11:10  更新 : 2019.06.10 17:28

マクラーレンがサーキット志向と認めた証を持つスパイダーは、予想外に公道でみごとな走りを見せるクルマでした。しかし、兄貴分の675LTに比べると、ベースモデルとの差別化が明確でないように、テスター陣は感じたようです。

もくじ

はじめに

意匠と技術 ★★★★★★★★★★

内装 ★★★★★★★★☆☆

走り ★★★★★★★★★☆

使い勝手 ★★★★★★★☆☆☆

操舵/安定性 ★★★★★★★★★☆

快適性/静粛性 ★★★★★★★★★☆

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

スペック

結論 ★★★★★★★★★☆

はじめに

マクラーレンは昨今、ハードコアなサーキット向けモデルにLTの名を与えている。いわば現代版ロングテールで、その第1弾となる675LTは名声を得た。はたしてその第2弾も、同じくよくできたものなのだろうか。これまで見てきた限りでは、順当にそうなりそうな気配だ。

ご存知かもしれないが、われわれはクーペモデルの600LTを、ベストドライバーズカーに選んだ。昨年10月、アングルシー・サーキットでの厳正な審査で、アルピーヌA110ポルシェ911GT3RS、ジャガーXE SVプロジェクト8、そしてフェラーリ488ピスタといった、そうそうたるライバルたちを降しての結果だった。そのクーペをロードテストに諮ることはできなかったが、新たに追加された600LTスパイダーでそれを試す機会に恵まれた。

われわれがはじめて600LTスパイダーをドライブしたのは、今年初めの北米で、公道試乗のみだったが、このクルマは、われわれがマクラーレンなら当たり前と思いはじめている妙技をまたも見せつけた。途轍もない速さや秀逸なステアリング、バランスのいいハンドリング、驚くほど路面に追従するサスペンションの調整ぶりといったアドバンテージはクーペと変わらず、さらには可動式ハードトップによるオープンエアの走りという魅力が加わっていたのである。

その右ハンドル仕様に、英国の路上で乗る機会がやっと巡ってきた。さらには、MIRAのプルービンググラウンドで手加減なしのサーキットテストも敢行できる。この最新ロングテールが、720Sやセナといったスーパーカーに、クローズドコースでどこまで肉薄できるのかも明らかにしたい。

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