急発進事故 なぜプリウスが目立つのか 解決策ある? マニュアル車も視野に

公開 : 2019.06.07 19:10  更新 : 2021.10.22 10:18

急発進事故や暴走事故。加害者が運転するクルマがプリウスであることが多いです。そうなってしまう理由はなぜでしょうか。プリウスと事故に因果関係は? 解決策も探ります。

text:Yoichiro Watanabe(渡辺陽一郎)

もくじ

保有台数が多いプリウス ユーザー層も幅広い
なぜこんなにもプリウス「だらけ」なのか
万人にとって操作しやすいことも大切
頻発する交通事故をいかに防ぐべきか
MT(マニュアルトランスミッション)推奨?

保有台数が多いプリウス ユーザー層も幅広い

最近は痛ましい急発進事故や暴走事故が多発している。その加害者の運転する車両に、トヨタプリウスが該当していることが多い。「プリウスは交通事故を発生させやすいクルマ」という見方もされているようだ。

そこで損害保険料率算出機構による型式別料率クラスをチェックしてみたい。型式別料率クラスとは、保険料を決めるための車種別データだ。

保険を使った事故の実績により、対人賠償/対物賠償/搭乗者傷害/車両という具合に、項目別に9段階で評価されている。料率の数字が増えるほど、危険性も高く保険料が上昇する。

先代型の3代目プリウスの料率クラスはすべて5だ。ほかの車種は、トヨタアクアが4(最近の対物賠償は5)、トヨタヴォクシーが3〜4、ランドクルーザープラドは4〜6になる。プリウスの危険性が低いとはいえないが、特に高いわけでもない。

プリウスのユーザー層について、いくつかのトヨタ系販売店に尋ねると「プリウスは先代型の販売台数がきわめて多く、現行型も堅調に売れています。そのために街中で頻繁に見かけます。また法人を含めて、幅広いお客様に愛用されています。子育て世代のお客様が多いミニバン、比較的年齢層の若いSUVに比べると、プリウスは高齢のお客様に使われる割合も多いです」という。

記事に関わった人々

  • 渡辺陽一郎

    Yoichiro Watanabe

    1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。買い得グレードを見極める執筆も多く、吉野屋などに入った時も、どのセットメニューが割安か、無意識に計算してしまう。

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