BMW、グリルの大型化なぜ ひとを惹きつけるか? 英国編集部は疑問視

公開 : 2019.06.10 11:30

「挑戦的なデザイン」はひとびとを惹き付けるか?

BMWは2000年代前半、クリス・バングルがデザイン・ディレクターを務めていた頃には、議論を呼ぶ、時に挑戦的なデザインを送り出してきた時代もあることを、わたしは理解している。

しかし、それらのアイディアの一部が、ある種の顧客を惹き付けたことも事実だ。緊張感のあるサーフェイスには、少なくない数のひとびとが興味をそそられ、このクルマを買うべきだと思ったのだ。

今回もそうなるだろうか。わたしにはわからない。わたしがはっきりと確信できるのは、朝、家の前に駐めてあるクルマを目にして、難しい外科手術の手順を見るときのように顔をしかめるひとびとがいるだろうということだけだ。

グリル拡大 考えられる理由は1つだけ

結局、BMWがなぜそうしたのか、どうしてそうなったのかという理由を探すと、その答えとしてわたしに考えられる可能性は1つだけだ。

BMWはそのドライバーに関して、長年にわたりある種の悪評を得てきた。

例えば英国では、BMWはウインカーレバーがオプションだという古い冗談がある。運転のマナーが悪く、後ろにぴったり張り付いてきたり、追い越し車線に居座り続けたり、ジャンクションで他のクルマが降りるのをじゃましたり、あるいは合流地点で他のクルマが入るのをじゃましたり。それが典型的なBMWドライバーだと。

そういうひとは、最近アウディに乗り換えている。おそらく、新しいグリルはそんな時代の幕を閉じることを意図した最後のデザインタッチなのだろう。

これからBMWドライバーは、今までとは違う目で見られるようになるに違いない。それを言葉で表すと「哀れみ」という。

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