プジョー新EV「e-2008」プロトタイプに試乗 乗り心地/内装を評価 加速、物足りず

公開 : 2019.06.21 19:10

コーナリング時の安定感と乗り心地は優秀

コーナリングに関しては、2008は3台の中で最も安定している。e-CMPプラットフォームはバッテリーが低く、中央付近に搭載されているためだろう。

ゴルフでは、特に細い低転がり抵抗タイヤが簡単にトルクに負けてしまうため、少々神経質に感じられる状況でも、プジョーはまったく落ち着いているように思われた。

運転が楽しいというほどではないものの、ステアリングの重さは適切で、ロールも小さく、グリップも十分以上だ。トルク・ベクタリング・システムも効果を発揮し、必要以上にブレーキを効かせて速度を落とすことなく、アンダーステアを抑制する。

乗り心地に関しては、比較的スムーズな路面では合格。プジョーのサスペンションは基本的に穏やかでしなやかだから、日常的な使い方で求められる快適性は期待できそうだ。

もう1つの長所はインテリアだ。デザインも品質も、先代2008から数段の進歩を遂げている。隠しているビニールのシートをめくれば、サテン仕上げのスイッチと、ダッシュボード上に浮いているような10インチのインフォテインメント・スクリーンが備わる。

内装の素材は見た目も感触も良く、プジョーが主張するように「メインストリーム・プレミアム」クラスで最も優れた質感が感じられる。中でもハイライトは、様々な表示設定が可能な3D効果付きのTFTデジタル・インストゥルメント・クラスターだろう。

車内の空間も先代より広くなった。幅と高さが拡がったことで使い勝手が向上した。特に後部座席は、頭上も足元も広くなっている。正確な数値は公表されていないものの、荷室も広くなったように見える。

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