VWの第3章の幕開け 初試乗 フォルクスワーゲンID 3プロトタイプ 58kWh

公開 : 2019.07.08 10:10

フォルクスワーゲンによる初めての純EV専用モデルの計画が2020年の発表を目指して進められています。まだプロトタイプながら、既にブランドらしい奥行きと品質を獲得しているとする英国編集部。今後の動きにも目が離せません。

もくじ

どんなクルマ?
始まるフォルクスワーゲンの第3章
2025年までに10台の新しいEVをリリース
どんな感じ?
EV用に開発したプラットフォーム「MEB」を採用
拡張現実を用いたヘッドアップ・ディスプレイ
シティカーとして理想的なドライバビリティ
VWらしい乗り心地の獲得はこれから
「買い」か?
経営陣が目指すVWの姿
スペック
フォルクスワーゲンID 3 58kWh 203psプロトタイプのスペック

どんなクルマ?

始まるフォルクスワーゲンの第3章

フォルクスワーゲンの全く新しい純EV「ID 3」は、ここ数十年の中で最も重要なクルマだといえるかもしれない。世界最大級の自動車メーカーによる新モデルということもあり、間違いなくエポックメイキングな存在となる。

フォルクスワーゲンの創成期にリリースされていたモデルは、企業の姿そのものを反映した、まさにドイツ国民のクルマだった。1970年代から、その次の時代を迎えると、最も売れていたクルマがフォルクスワーゲン・ブランドを象徴するものになった。皆さんご存知、フォルクスワーゲン・ゴルフだ。そしていま、第3章が始まろうとしている。ドイツから新しい潮流が生まれるかもしれない。

以前にもフォルクスワーゲンからは色々なムーブメントが聞こえてきた。元フォルクスワーゲンの取締役会会長、フェルディナンド・ピエヒは1990年2000年にかけて、ブランド自体を上級志向のものに変えたいと考えていた。エンジニアはワンランク上のクルマづくりに注力するが、結果として大きな利益を上げたのは、フォルクスワーゲン自身より、グループ内の姉妹ブランドの方だった。

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