試乗 アルピナ現行ディーゼルモデルで探る「らしさ」 アルピナD3/D4編

公開 : 2019.07.20 20:50

アルピナたる所以はどこに

アルピナのアルピナたる所以はどこにあるか。

人それぞれの勘どころはあると思うが、僕の場合は何はともあれライドフィールに尽きる。

暴力的な扁平率のタイヤを履いていながら突き上げや揺すりといった要素は徹底的に取り除かれる一方で、路面のサーフェスは凹凸やひび割れのみならず舗装の粒感までをも適切にドライバーに伝えてきてくれるこの脚裁きはちゅっと他類が思い当たらない。

試乗車は15年製造のミシュランパイロットスポーツ2を履いていたこともあり、大きな目地段差や橋脚ジョイントなどでは中低速域で若干突き上げ感が強く現れる兆候があったが、これもタイヤ交換で霧散するだろう。

ZF製8速ATを介しての100km/hの巡航回転域は1500rpmを下回り、その域を用いての巡航燃費は15km/ℓを上回る。日本の路上では些か持て余すほどの高速性能と回転フィール、そして高負荷域のハンドリングを試すために用意されたのは富士スピードウェイの国際コースだ。

F30系でここまでダイナミックなコースを走るのは、デビュー当初の国際試乗会で328iが用意されたカタルーニャサーキット以来である。

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