ランボルギーニ・ミウラ 落札額、1億超えか 新車からの整備は2か所 「奇跡の個体」

公開 : 2019.07.29 12:03  更新 : 2020.12.08 18:48

10月にロンドンで行われるRMサザビーズのオークションに、1台の黄色いランボルギーニ・ミウラP400Sが出品されます。ペイントもインテリアも機械部分もすべてオリジナルの状態。これまでに交換されたのは2か所だけという奇跡の個体です。

もくじ

ミウラ、予想落札価格は1億円以上
2人目のオーナーが40年間大切に維持
整備されたポイント、たったの2か所

ミウラ、予想落札価格は1億円以上

まったくレストアされていないランボルギーニ・ミウラP400Sが、10月にロンドンで行われるRMサザビーズのオークションに出品される。しかも、最低落札価格は設定されていない。

今まで2人のオーナーが所有してきたこの1969年製ミウラについて、オークション会社は「タイムカプセル」と表現している。ペイントもトリムも機械も、すべてオリジナルだ。

最後に持ち主が変わったのは1974年。4年前にオーナーが亡くなって以来、倉庫にしまわれていた。その時点では機械類は正常に作動していたという。そして驚くほどオリジナルの状態が保たれていた。

意外なことに最低落札価格は設定されていないものの、RMサザビーズは10月のオークションで80万〜100万ポンド(1億800万〜1億3500万円)の値が付くと予想している。

2人目のオーナーが40年間大切に維持

このシャシー・ナンバー4245は、1971年にドイツのニュルンベルクで最初のオーナーとなるウォルター・ベッカーが購入した。広告業界の大物で膨大な数のクルマをコレクションしていたベッカーは3年後、ハンス-ペーター・ウェバーにこのミウラを譲る。ウェバーは2015年にこの世を去るまでミウラを所有し続けた。

ウェバーとその弟はアマチュアのレーシング・ドライバーで、1960年代から70年代に掛けてポルシェ911でレースをしていた。当時、ミウラを探していた兄弟は、ニュルンベルクに「ジャッロ・フライ」(黄色)のミウラP400Sがあると聞きつけ、変人として知られるベッカーを訪ねた。ベッカーはシルクのバスローブ姿のまま、彼らにクルマを売ったという。

ウェバーはミウラを自慢の品として非常に大事にしていた。常に最高のコンディションに整備し、特別な機会にだけ、しかし存分に運転を楽しんだ。彼が2015年に亡くなった時、走行距離は3万kmを刻んでいた。

ウェバーの甥は次のように回想する。「わたしたちは当時、とても狭い渓谷にあるシャウインスラントの麓に住んでいました。叔父のハンス-ペーターがミウラに乗って来るときは、数分前からエンジン音が先に聞こえてきたものです」

ウェバーが亡くなった時にもミウラはきちんと走れる状態にあったが、それから今まで4年間、彼の友人の納屋にしまわれていたという。現在も実走可能かどうかは、はっきりと明記されていない。

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