ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ サンターガタへの帰還 前編

2019.11.09

サマリー

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードからサンターガタ・ボロニェーゼまで、ウラカン・ペルフォルマンテに乗って1900kmの旅に出ました。当代きってのランボ製ドライバーズカーだと評されるペルフォルマンテの魅力は、公道でも十分味わうことができたようです。

もくじ

ダウンフォースを実体験
長くハードな旅
幅広い能力
スーパーカーの魅力
総走行距離1900km
シュワルツワルト(黒い森)
ジルヴレッタ・パス もう一度

ダウンフォースを実体験

これまで頭では理解していたダウンフォースというものを、いま実際にカメラマンと体験しているところだ。

時速290km/hでロッソ・ビアの鮮やかなレッドに塗られたボディが、激しく振動するサスペンションの動きを抑え込み始めると、ダウンフォースの効果を感じることができる。

イタリアンアルプスを貫くトンネルに地面を揺るがすようなエンジンサウンドが響き渡る。
イタリアンアルプスを貫くトンネルに地面を揺るがすようなエンジンサウンドが響き渡る。

314km/hではフロントスポイラーに作用するダウンフォースによって、ステアリングの微修正が必要となり、338km/hではこのクルマのV10エンジンが発する悲鳴のようなサウンドも、猛烈な勢いで流れていく空気によってかき消されてしまう。

だが、それもこのウラカン・ペルフォルマンテが、いまスタンダードモデルの約8倍にも達するダウンフォースを発生させていることを考えれば驚くには値しないだろう。

アルミニウムとプラスチック、「強化」炭素繊維、アルカンターラとエゴで出来た1400kgに満たないこのクルマのボディは、ドライバーの心をかき乱すほどの強い意志を感じさせながら、路面に吸い付くように前へと進む。

ついさっきまではこのクルマのことを、世界でもっとも機敏で軽快なスーパーカーの1台だと思っていたが、いまやまるで重たい鉄の塊のようだ。

スピードの限界に達しても(パワー不足ではなくローギアードな7速ギアのせいだ)不安定さや恐怖を感じさせることはなく、物理法則を超越したような状態にもかかわらず、ある種トランス状態のなか、このクルマは前進を続けている。

長くハードな旅

スピードメーターを見ると、こうした状況にもかかわらず驚愕の348km/hという数値を示していた。

スタートからはしばらく巡航してみるが、ふたたびペダルを踏み込むと思わず息をのむ。640psの途切れぬパワーに声も出ないが、それだけがいまアウトバーンを走っている理由ではない。

ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ
ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードからサンターガタ・ボロニェーゼまでこのクルマを連れ帰る人間が必要だったのであり、間違いなくランボ史上最高のドライバーズカーだと評価されるこのクルマに乗っての長くハードな旅へ誘われた時、答えは決まっていた。

サンターガタに辿り着いたあとは、SUV市場への進出がランボルギーニの工場にどれほどの騒動を引き起こしているのかおこしているを調べるつもりでいたが、いまやるべきは、間違いなくランボルギーニの名に相応しいモデルとして記憶されることになるこの究極の1台を味わい尽くすことだ。

ひとも羨むような旅には違いないが、同時にいくつかの興味深い質問も湧いてくる。例えば、どうすれば完璧すぎるものを創り出すことなどできるのだろうか?

 

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