設立100周年のシトロエン 4200台で祝う SMやDSからトラクシオンまで 後編
公開 : 2019.11.24 16:50 更新 : 2021.03.05 21:43
シトロエン15シックス・イート・コンバーチブル・サルーン(1951年)
オーナー:ジャン・クリストフ・デビュイソン
イート社はシトロエンのトラクシオン・アバンに特装を行う有名なサプライヤーだった。また戦前から戦後にかけては、コンバーチブル・サルーンへの改造も手掛けていた。
一部のシトロエン・ファンはレプリカを作るケースもあるが、ジャン・クリストフ・デビュイソンが所有するクルマはイート社が作った本物。15シックスをベースに、イート社の荷台も取り付けられている。

「6気筒エンジンが発するサウンドが大好き」 と話すジャン。古くからのシトロエン・トラクシオンのエンスージァストでもあり、2006年に購入したという。
窓周辺やルーフまわり、サイドシル、Bピラーからフロア、リア周りなどには木製の補強材が入っている。「(クルマの状態は)何の問題もありませんでした。とてもしっかり作られています」 と話すオーナー。会場まで725kmを走行してきたらしい。その時の平均燃費は6.3km/Lだったという。
シトロエンB2タクシー(1924年)
オーナー:ピエール・ジャムール
ピエール・ジャムールは、かつてタクシーだったクルマを25年間所有している。酷い状態だったクルマを、この素晴らしい状態に戻してきたという。
B2シャシーに、シトロエンが製造したリアがオープンになるランドレー・ボディが載っている。キャビン前方は7cm短くされ、後部座席にゆとりを持たせてあることが特徴。そのためステアリングホイールはかなり直立した角度で付いている。

また助手席のドアが2分割になっており、トランクの積み下ろしが容易にもなっている。リアはベージュのクロス張りで、窓を開けるためのストラップが付く。
「タクシー用の部品をコツコツ購入してきました。すべて正しい部品を選べるわけではありません。タクシーメーターは1930年代前半のもの。1920年代のものは4000ユーロ(48万円)もするので、わたしにはナシですね」 とジャムールが教えてくれた。