【海外ではトヨタC-HRのライバル】ヒュンダイ・コナ・ハイブリッドに試乗 

公開 : 2020.01.14 09:50  更新 : 2021.03.05 21:37

ガソリンエンジンのハイブリッドを採用するヒュンダイ・コナ。海外ではトヨタC-HRのライバルとなるクロスオーバーです。エンジンモデルとEVモデルの中間の、丁度いいポジションに仕上がっているようです。英国で評価しました。

1.6Lの4気筒ガソリンに32kWの電気モーター

text:Tom Morgan(トム・モーガン
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
日本ではあまり馴染みがないが、韓国ヒュンダイ製のコンパクト・クロスオーバーに、第4のパワートレインとなるハイブリッドが登場した。これまでも欧州で人気のコナ。ガソリンエンジンとEV、今はないディーゼルエンジンがラインナップされてきた。

ハイブリッドの中身はヒュンダイ・アイオニック・ハイブリッドと近い、1.6Lの4気筒ガソリンエンジンと出力32kWの電気モーターの組み合わせ。トランスミッションは6速デュアルクラッチATで、前輪駆動のみだ。

ヒュンダイ・コナ・ハイブリッド・プレミアム
ヒュンダイ・コナ・ハイブリッド・プレミアム

搭載されるバッテリーは小型の1.56kWh。ブレーキングやコースティング時で充電がまかなえる容量となる。

リアサスペンションはマルチリンク式で、コナ・プレミアムGTと共通。ガソリンモデルからの変更点は小さいという。ボディデザインは僅かなアップデートを受け、ボディカラーには新色が追加されている。

インテリアも同様に、ガソリンモデルとの違いは大きくない。注目するなら、ヒュンダイのコネクテッド・ソフトウエアとなるブルーリンクを採用するところ。スマートフォンのアプリを通じてドアの施錠ができたり、交通渋滞のライブ情報、速度取締カメラの警告、燃料価格などを教えてくれる。

ハイブリットになってもコナの車内は広々としている。身長は180センチを超える大人が前席に座っても、後部座席にも同じ体格の大人が座れる広さが残る。プラットフォームは始めからバッテリー搭載を前提に設計されていたから、ヒュンダイとしては想定済みというところだろう。

ガソリンモデルと変わらないインテリア

車内の安っぽい硬質なプラスティック製パーツは、視線の下の方に限られる。手の届きやすい位置には、ソフト加工された素材が用いられている。

ハイブリットだけの個性的なカラーテーマが与えられ、エアコンやシフトノブの回りには白いアクセントが入っている。標準のコナに用いられるオレンジや赤、ライムなどの差し色より主張は控え目だ。

ヒュンダイ・コナ・ハイブリッド・プレミアム
ヒュンダイ・コナ・ハイブリッド・プレミアム

試乗車はプレミアムSEと呼ばれるトリムグレードで、10.3インチのインフォテインメント・システムを装備。一見グラフィックはシンプルに見えるが、アイコンのメニューを掘り下げていくと、ハイブリッド・システムに関する様々な情報も確認できる。

アップル・カープレイとアンドロイド・オートにも対応し、どちらも良く動作する。ヘッドアップ・ディスプレイも機能的。アクセルを戻したり、ジャンクションに向かって惰性走行している時など、エコドライブを促す表示も備わっている。実際の運転状態や交通状況との相違も小さい。

機能が充実しているぶん、コナ・ハイブリッドの価格は上乗されている。だが、EV版のコナ・エレクトリックに採用されたモニター式のデジタルメーターではなく、ハイブリッドには一般的なアナログのメーターが付いている。

夜間に車内の操作系に灯される青い光は、やや時代遅れ感がなくもない。白い光の方が、より洗練された雰囲気になったと思う。

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