【シボレー・コルベットC3/ジネッタG15】英編集部お気に入りのFRPスポーツを選出(2)

公開 : 2020.03.28 16:50  更新 : 2020.12.08 10:55

歴史的なスポーツカーから、マニアックな名車まで様々な個性。英国編集部のスタッフが、お気に入りのグラスファイバー・ボディを持つスポーツカーを選出しました。偏見混じりの選りすぐりの10台を、4編に分けてご紹介します。

シボレーコルベットC3

text:C&SC Team(クラシック&スポーツカー・チーム)
photo:Olgun Kordal(オルガン・コーダル)/Max Edleston(マックス・エドレストン)/James Mann(ジェームズ・マン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

大量生産されたFRPボディのスポーツカー

Julian Balme(ジュリアン・バルメ)

個人的に大好きな、1963年から1967年までのスティングレイだが、近年は価格が高騰。それでも、後期のクロームメッキ・バンパーの付かないC3は、手に入るグラスファイバー製スポーツカーの中でも、ベストバリューといえるだろう。

シボレー・コルベットC3
シボレー・コルベットC3

価格帯には幅があり、少々だらしないクルマなら5000ポンド(71万円)位から見つかる。だが、フィル・オトリーのコルベットのように状態が良いと、2万ポンド(286万円)はする。

一般的にアメリカ製の自動車は、グラスファイバーでは有名ではない。それでも、C3コルベットがセントルイスの工場を旅立つ頃には、シボレーはFRPボディの経験を25年も積んでいた。大量生産で。

誕生25周年に生産された台数は4万6000台。おそらく、この工場で作られたほかのモデルを合わせた台数より多いだろう。

北米のユーザーは欧州以上に要求が厳しく、クルマはサイの攻撃にも耐えられるように強固に作られた。そのかわり車重が増え、パフォーマンスを削っている。多少ぶつかったくらいでも平気、というプラスもある。

ドアを締めるだけで発見がある。塊感のある閉じた時の音は、1960年代の高級な英国サルーンのようだ、と感じるのは筆者だけだろうか。

技術的には、シボレーの最先端とはいえないコルベット。だがセントルイスからニューヨークまで一晩で走るには、マルチバルブ・エンジンを受け止められる、軽快なシャシーが必要となってくる。

フレーム左右の大きなレールは、前後端と中ほど、4本のクロスメンバーで接合されている。前世代のコルベットと同様に、サスペンションはフロントがコイルスプリングにダブルウイッシュボーン式。リアは横置きのリーフスプリングを採用する。

毎日乗れるクラシックカー

FRP製のボディは、フレームに埋め込まれることなく、乗っかっている。下から見ると、英国製のボンド・エクイップに似ている、といったら失礼だろうか。ブレーキは4輪ともにディスクだ。

C3と呼ばれるコルベットのハンドリングは、充分に妥当なもの。ステアリングを握るドライバーに、NASAの宇宙飛行士並みの勇気は求められなかった。

シボレー・コルベットC3
シボレー・コルベットC3

コルベット史上最も大きなエンジンを搭載していたが、排気ガス対策の装備と軽くない車重のおかげで、モンスターマシンではない。エンジンは47年に渡ってシボレーが製造してきた、L82型と呼ばれるユニット。堅牢だからリビルトすれば長く使える。

1978年では最もパワフルなエンジンで、最高出力は223ps。だが、チューニング次第で倍の馬力を引き出すことも可能だ。

フィル・オトリーのコルベットは、レストアする際に馬力を絞っていた装備を大胆に外してある。その結果、排気量が示す通りのパフォーマンスを獲得している。

悪天候時は、Tバールーフ・トップの防水が完璧ではないと認めるオトリー。長いボンネットは、車高の高いSUVの視線に入りにくいことも、気を使うポイントだそうだ。

そんな些細な欠点があっても、信頼性は悪くない。毎日乗れるクラシックカーとして、悪ふざけを楽しむこともできる。

今回ラインナップしているFRP製スポーツカーの中で、長距離ドライブを頼まれたとしよう。コルベットほど、暖かく快適で、独りよがりなクルマがないことは、簡単に想像がつくだろう。

シボレー・コルベットC3

最高速度:207km/h
0-96km/h加速:8.5秒
燃費:4.6km/L
乾燥重量:1644kg
パワートレイン:V型8気筒5736cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:223ps/5200rpm
最大トルク:35.8kg-m/3600rpm
ギアボックス:3速オートマティック

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