【5.2L V12か2.0L 直4か】ジャガーXJ-Sとロータス・エリート 1970年代のGT 後編

公開 : 2020.06.06 16:50  更新 : 2020.12.08 11:04

穏やかでバランスの良いXJ-S

ジャガーXJのサスペンションとステアリングに手を加え、引き締まった設定を得たXJ-S。サルーンよりひと回り小さく、扱いやすい。

ステアリングホイールの重さは適度で、正確性も高い。ダイレクトさには欠ける。乗り心地は柔らかく、15km/hでも180km/hでも、同じように滑らか。賛否の大きい、安っぽい塗装のドアフレームながら、風切り音は不気味なほどない。

ジャガーXJ-S/ロータス・エリート
ジャガーXJ-S/ロータス・エリート

エリートよりはるかに重く大きいXJ-Sだが、バランスはとても良い。ドライバーの運転する自信を引き出してくれる。アクセルを踏み込みすぎたり、ブレーキ操作が遅れても、穏やかな挙動のまま。XJ-Sは限界領域まで攻め立てて走るクルマではない。

ロータスもジャガーも、筆者は大好きだ。実際に所有するということ以上に、自動車メーカーとしての考え方が好きなのだと思う。

誕生から50年を迎えようとしている2台。欠点がないわけではないが、クルマとしてのコンセプトに注目し、お祝いしたい気持ちになる。

錆びやすいシャシーと、欠陥のあるリアサスペンション構造という、共通の弱点も抱えている。どちらのクルマのオーナーであっても、品質には悩まされることだろう。

1台を選ぶとなったら、筆者はジャガーを取る。XJ-Sは、ブリティッシュ・レイランドのフラッグシップモデル。時代錯誤な感覚で生まれた、世界で最もラグジュアリーなクーペの1台だった。品質問題以前のところに、XJ-Sの課題はあった。

 
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