【注目したい6つのポイント】メルセデス・ベンツGLA新型 前・後席/4WD/最低地上高

公開 : 2020.06.25 19:47  更新 : 2021.10.11 09:33

ベンツの「新型GLA」が日本で発表。初代から進化した点を、6つのポイントにまとめました。コンパクトSUV市場に乗り込む2代目の、本格4WD機能、最低地上高、内装・デザインに注目してみましょう。

1 存在感を増したスタイリング

text&photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

今回のフル・モデルチェンジで、大きく魅力を高めたのがメルセデス・ベンツのSUV「新型GLA」だ。その注目点を6つのポイントに分けて、追いかけてみたい。

まずは、デザインだ。先代はベースとなったAクラスのイメージが垣間見えたが、柔らかな張りのある面で構成した新型のスタイリングは、短い前後オーバーハングと相まって凝縮感が高まっている。

メルセデス・ベンツGLA 200 d 4マティック
メルセデス・ベンツGLA 200 d 4マティック

全体的なイメージはGLCに近く、単体で見るとコンパクト・クラスであることを感じさせないスタイリングは大きなセールス・ポイントとなろう。

メルセデス・ベンツの通例で、新型GLAには2つの仕様が用意される。ノーマル版のほか、「AMGライン」はAMGスタイリング・パッケージ、5ツインスポーク・ホイール、スポーツシート、スポーツステアリング、スポーツサスなどが組み込まれる。

その「AMGライン」を選択した場合、ラジエーター・グリルは下部が広がる台形となり、クローム仕上げのダイヤモンド・グリルが組まれる。さらにバンパー下部のインテークには2本のフィンが配置され、スカート中央にはウイングが配されスポーティさを強調。

リアスカートも、通常仕様はテールパイプを組み込んだクロームのアンダーガード風のトリムがつくが、AMGラインでは横一直線のシンプルなクローム・トリムに。テールパイプも楕円型が左右に配され、SUVながらスポーツカー的なデザインとなる。

乗員にとって最大の変化は、内装と車内空間だ。

2 前席がハイポジションに

インテリアの最も大きな変更ポイントが、前席の着座ポジションを高めたことである。

モデルチェンジされて、全高が1505mmから1620mmへと高まった。これにより、先代ではAクラスと大差がなかった着座位置が、新型では97mmも高くなっている。SUVらしい見晴らしの良いポジションとされたのだ。

メルセデス・ベンツGLA 200 d 4マティック
メルセデス・ベンツGLA 200 d 4マティック

ちなみに、姉妹車となる現行Aクラスに比べ着座位置は140mmも高くなり、トールボディのBクラスより52mm高い。

SUVが好まれる要素の1つである、高い着座ポジションによる視界の良さをGLAが手に入れ、ライバルたちへのアドバンテージを得たことになる。

3 後席はアレンジ自由自在

新型GLAの大きな改良点といえるのがキャビンの拡大で、なかでも後席スペースが大幅に広げられた点に注目したい。

フットスペースは+116mm、肘部分は+45mm、肩部分では+43mmと広くなった。

メルセデス・ベンツGLA 200 d 4マティックの後席
メルセデス・ベンツGLA 200 d 4マティックの後席

全幅の拡大分(30mm)以上のスペースを確保しているのだ。

また、後席の座面は60:40で分割され、それぞれ前後にスライドする。バックレストは角度を7段階に調整ができ、後席の快適性の向上に貢献。40:20:40分割可倒式を採用して様々な使い方に対応した。

ラゲッジ・スペースも拡大され、先代に比べて幅が+85mm、奥行きは後席折り畳み時で+27mm。その容量は、従来型では421L~1235Lだったのが、425L~1420Lへと大きくなって実用性を高めている。

とくに、後席を折り畳んだ際の容量が1420Lへと拡大している点は見逃せない。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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