【2度目の定期点検】トヨタ・ランドクルーザー・プラド(6) 長期テスト

公開 : 2020.07.19 11:50  更新 : 2021.01.28 18:17

実用重視の四輪駆動を日常の足として利用すると、どんな体験が得られるのでしょう。本格SUVだからこその、嬉しいサプライズもあるはずです。日本未導入の3ドア版ですが、ランクル・プラドを英国編集部が長期テストで検証します。

積算3万5325km 光軸調整スイッチ

text:Matt Prior(マット・プライヤー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
長期テストトヨタランドクルーザー・プラドには、ヘッドライトのオートレベライザーが付いていない。そのかわり、重たい荷物をリアに積んだ場合など、ヘッドライトの照射位置が変わることに備えて光軸調整スイッチが付いている。

スイッチの位置が0のままだと、まれにハイビームだと勘違いした対向車に、パッシングされることがある。光軸調整スイッチを、0ではなく1か2にすると丁度いいようだ。

トヨタ・ランドクルーザー・プラド・ユーティリティ 3ドア(英国仕様)
トヨタ・ランドクルーザー・プラド・ユーティリティ 3ドア(英国仕様)

積算3万5429km 2回目の定期点検

トヨタ・ランドクルーザー・プラドがやてきてから、2度目の定期点検となった。すでに走行距離は3万5000kmを超えている。

前回、1万6000kmのタイミングで行った定期点検とは異なり、より重点的な整備も入る。エンジンオイルの交換だけでなく、トランスミッションやデフ、ブレーキのフルード、フュエルフィルターとエアコンのキャビンフィルターも交換される。

トヨタ・ランドクルーザー・プラド・ユーティリティ 3ドア(英国仕様)
トヨタ・ランドクルーザー・プラド・ユーティリティ 3ドア(英国仕様)

リモコンキーのバッテリーも交換してもらう。そのほか、確認項目は多岐に及ぶ。

英国トヨタの場合、サービスメニューの価格はどこのディーラーへ持ち込んでも変わらない。好きなディーラーを訪ねて良い。

トヨタ・ランドクルーザー・プラドはトヨタが製造するクルマとして、英国では大型な部類に入る。ほかに商用トラックのダイナと、ピックアップのハイラックスも、同じくらいの車格として並ぶ。

車体が大きいからか、定期点検の費用もわずかに高く、395ポンド(5万2000円)だ。トヨタGT86の場合、365ポンド(4万8000円)で済む。

燃料添加剤とフィルター用抗菌剤の効果

いくつか、興味深い処理も追加してもらうことにした。インジェクターのクリーニング機能がある燃料添加剤と、車内の防臭効果がある、キャビンフィルター用の抗菌剤だ。

料金は30ポンド(4000円)。実際どんな違いがあるのか試したいと思い、施工してもらった。

トヨタ・ランドクルーザー・プラド・ユーティリティ 3ドア(英国仕様)
トヨタ・ランドクルーザー・プラド・ユーティリティ 3ドア(英国仕様)

長期テストということで、詳細な燃費記録を付けているから、燃料添加剤の効果が出れば数字として現れるだろう。子供の汗が染み込んだアイスホッケーの道具を積みっぱなしにしていたら、防臭効果を得たフィルターの効き目が体験できるはず。

最寄りのトヨタ・ディーラーは、ロンドンの西、インチケープ・オックスフォードにある。ここは信頼感のあるディーラーだ。快適な待合室もあって、美味しいコーヒーマシンが置いてある。

電話をすると、1週間後に予約が取れた。ディーラーは朝の7時に開く。意気揚々とクルマを持ち込んだ。

定期点検自体は、2時間半ほどで終わるはずだが、サービス部門は忙しそうだ。クルマを預けると、終わる時間は正確に示されなかった。一度出て、昼食後に戻ってくる方が良いとも考えた。

しかし、少し待つことにした。ラップトップPCのバッテリーは充分にある。書かなければならない原稿も少なくない。しばらく仕事をして、友人と遅めの朝食を取るために周辺をうろついた。

お昼前に戻るとクルマは仕上がっており、明細もできていた。しかし、内容はこのクルマにはそぐわない。整備費用には、作業の有無に関わらず、すべての油脂類の交換料が予め含まれている。

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