【最高速度400km/h超】マクラーレン・スピードテールへ試乗 1070psのハイパーGT 前編

公開 : 2020.07.19 10:20

伝説のマクラーレンF1の後継モデルにあたるのが、新しいスピードテールです。その刺激は、F1をはるかに超えるほどに絶頂。106台限定、最高出力1070psのハイパーGTへ、英国編集部がいち早く試乗しました。

もくじ

まったく新しいドライビング体験
惹き込まれるフォルムとベストなインテリア
ドライバー左右の席はF1よりタイト
ほかのマクラーレンと同じV8サウンド

まったく新しいドライビング体験

text:Andrew Frankel(アンドリュー・フランケル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
遂にマクラーレン・スピードテールへ試乗する時がやってきた。210万ポンド(2億8140万円)と聞いて、一体どんなモデルなのか、想像は止まらなかった。

筆者のイメージと違っていても問題ない。予期せぬ素晴らしい結果に出会うことは、悪い体験ではない。

マクラーレン・スピードテール(英国仕様)
マクラーレン・スピードテール(英国仕様)

ロードカーとして前例がないほど速いことは、乗る前から想像がついた。技術やデザイン、ブランドにおける意味も、今までになく特別なはず。

スピードテールを1日かけてドライブし、気付かされた。筆者の想像は浅いものだった。これまで30年ほどクルマの試乗評価をしてきたが、まったく新しい体験だった。それなりの経験と知見を積んでいるが、予想をはるかに超えていた。

26年前の、マクラーレンF1とも違う。F1にも、従来存在しなかったようなボディデザインが与えられていた。パフォーマンスも同様。ほかのクルマと共通する部分は、ほとんどなかった。スピードテールは、それとも違う。

スピードテールは、カーボンファイバー製のタブシャシーを備えるミドシップ。エンジンはツインターボの4.0L V8で、7速デュアルクラッチATを介して後輪を駆動する。ここだけを見れば、直近10年ほどのマクラーレン製モデルと大きな違いはない。

2013年に登場した、マクラーレンP1とも遠くはない。向こうもハイブリッドだった。

スピードテールとF1を比べてみよう。ドライバーが少し前に位置する、横に3名が並ぶキャビンを備える。生産台数は106台の限定。F1とのつながりを持たせたいのだろう。

惹き込まれるフォルムとベストなインテリア

F1に対しては、マクラーレンも扱いは慎重。路上だけでなく、サーキットでも強さを証明したレジェンドだ。ル・マン24時間レースでは、かつてのフェラーリと同様に、初参戦・初勝利を収めた。マクラーレンというブランドを押し上げた。

一方のスピードテールは、サーキット・マシンではない。マクラーレンのスタッフによれば、ハイパーGTなのだという。

マクラーレン・スピードテール(英国仕様)
マクラーレン・スピードテール(英国仕様)

筆者は普段、あまりボディの見た目には触れない。好みは様々だし、読者の方が目は肥えていると思うから。しかし、スピードテールの見た目には、触れない方が難しい。

見惚れる美しさ以上のデザインだと思う。1960年代後半のスポーツ・レーサーのように、キャビンが前方に位置し、優雅にテールが長く伸びる。なんと惹き込まれるフォルムなのだろう。

流れるような現代的曲面で構成され、既視感もなく、レトロでもない。まさに、孤高。

インテリアは、現代的なスーパーカーとしてのベスト。中央に位置するドライバーズシートも驚くほど自然。ドライビングポジションも完璧で、どんなクルマより心地良い。

かつてのマクラーレンF1は、中央のシートへの乗り降りに苦労した。しかしスピードテールは、信じられないほど容易だ。

デジタルモニターが3面、運転席から見える。正面がドライビング・システム用。片側がタッチモニター式のナビで、反対側がエンターテインメント・システム用となる。

10年ほど前にマクラーレンが採用していたIRISインフォテイメント・システムと比べると、隔世の差を感じるほど使いやすい。感動するほど。

 
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