【ガソリン版と異なる牽引重量】ホンダCR-V ハイブリッド(2)長期テスト

公開 : 2020.07.26 11:50  更新 : 2020.08.26 13:40

世界で最も売れているSUVの1台が、ホンダCR-V。5代目も従来どおり快適で洗練され、車内は広々。一方で新しくハイブリッドを獲得したことが特徴です。期待通りの仕上がりなのか、長期テストで英国編集部が確認します。

積算4506km ホンダによる巧妙な設計

text:Mitch McCabe (ミッチ・マッケイブ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ホンダCR-V ハイブリッドを運転すると、始めは乗り慣れたパワートレインに感じられる。しかし、走るほどに巧妙に設計された結果がわかる。ステアリングホイールのパドルを弾くと、変速ではなく、回生ブレーキの効きの強さを変えられる点も1つ。

一方でエンジンの回転数が高まると、思いのほか大きな唸り音が聞こえてくる。滑らかなパワーの発生で、許せてしまうが。

ホンダCR-V 2.0i-MMDハイブリッドSR AWD eCVT(英国仕様)
ホンダCR-V 2.0i-MMDハイブリッドSR AWD eCVT(英国仕様)

積算5611km 眩しいステアリングのロゴ

自動車メーカーは、人間工学的な使いやすさにも注力し、完璧を求めて多くの開発予算を投じている。フロントガラスへの映り込みが少ない、ダッシュボード上部の素材もその1つ。

ただし、ステアリングホイールの中央に付く、反射の強いクロームメッキのエンブレムはどうだろう。Hのマークが朝や夕方の太陽光を反射し、眩しくて仕方ない。

ホンダCR-V 2.0i-MMDハイブリッドSR AWD eCVT(英国仕様)
ホンダCR-V 2.0i-MMDハイブリッドSR AWD eCVT(英国仕様)

積算6038km 読者からの沢山の反応

初回で触れていなかった、ホンダCR-Vの情報がある。最大牽引重量だ。すべてを包み隠さずレポートしていくつもりだが、英国の読者からの反応は予想以上。ここで触れたいと思う。

まずは、沢山の反響に感謝したい。読者の経験を読むのは面白いし、長期テストへ、意見を反映させていくこともできる。

ハイブリッドでは少なくなる牽引重量

英国仕様のホンダCR-V ハイブリッドの場合、牽引重量は750kgに設定されている。ハイブリッドではないCR-Vとは、重量が違う。

MTでガソリンエンジンのCR-Vは、最大2000kgのトレーラーまで牽引できる。英国のAUTOCAR読者からは、この点で多くの反応があったのだ。

ホンダCR-V 2.0i-MMDハイブリッドSR AWD eCVT(英国仕様)
ホンダCR-V 2.0i-MMDハイブリッドSR AWD eCVT(英国仕様)

英国では、CR-Vのラインナップとして先代までディーゼルエンジンが選べた。ハイブリッドは、それに置き換わるカタチで追加されている。

新型では、ガソリンエンジン以外のCR-Vは、キャンピングトレーラーやボートなどを牽引できなくなってしまった。そのかわり、ハイブリッド版CR-Vのパワートレインは、とても賢い。

英国ではeCVT(日本では電気式無段変速機)と呼ばれるハイブリッド・トランスミッションを採用し、これまでの燃費は15.2km/Lほど。ボディサイズと車重を考えれば、好ましい数字だ。

一方で制限もある。エンジンと電気モーターを組み合わせてパワーを伝達するためのクラッチは、許容トルクが比較的低い。結果、ハイブリッドのCR-Vの場合は、牽引重量が小さくなっているのだろう。

トレーラーを引っ張りたい自動車ユーザーも、直面している環境問題は同じ。英国の自動車メーカーも電動化技術の導入を進めているが、トレーラー・ユーザーへの配慮も期待したいところ。

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