【新型レヴォーグ】本当に次元が違う? 走って感じたこと エンジニアに聞いた開発の裏側 前編

公開 : 2020.08.20 00:00

ついに新型レヴォーグの全容が明らかになりました。発売は2020年10月15日ですが、プロトタイプでの報道陣向け試乗会が行われました。スバルが「次元が違う」と言い切る、走りの実態とは?その真相に迫ります。

スバル3代目が作る日本専用モデル?

text:Kenji Momota(桃田健史)

「スポーティ、次元が違う、新世代のスバルの走り」

新型レヴォーグ開発の総指揮をとる、五島賢(ごしまさとし)PGMは、まるでわが子を世に送り出すように、自信に満ちた強い言葉で、そう言い切る。

日本市場を最重要視する新型スバル・レヴォーグ・プロトタイプ。
日本市場を最重要視する新型スバル・レヴォーグ・プロトタイプ。

PGMとは、プロジェクトジェネラルマネージャー。スバル本社の商品企画本部に属し、量産モデル毎に担当者がいる。

実は五島PGM、「祖父がスバルの前身である中島飛行機、父は富士重工に勤務した」という、スバルひと筋の家系だ。

「カラダに流れる血のみならず、DNAまでスバルブルー」と自身を表現するほど、スバル愛が濃い。

そんな五島PGMが手掛けたのが、日本市場を最重要視するレヴォーグだ。

海外では2.0Lターボがほとんどで、欧州でノンターボ2.0Lも導入した。

1.6Lターボは、オーストラリアや東南アジアでごく少数が出回っているだけで、ほぼ日本専用車という位置付けだ。

スバルによると、2014年4月に発売された初代レヴォーグで、1.6Lターボモデルの累積販売台数は約11万台。

Cタイプから市場導入したSTIスポーツが1.6Lモデルでは約30%に及ぶほど、ユーザーからはレヴォーグに対する走りの期待度が高い。

満を持して登場する新型レヴォーグで、その走りはどうのように変わったのか?

次元の違う走りとは?

日本市場最優先を感じるスタイリング

今回の試乗会は、茨城県内にある一般財団法人日本自動車研究所のテストコースで行われた。

総合試験路にパイロンを立て、新旧レヴォーグの乗り比べをした。

東京モーターショーで発表されたスバル・レヴォーグ・プロトタイプ。
東京モーターショーで発表されたスバル・レヴォーグ・プロトタイプ。    スバル

以下、新型の仕様・スペックは参考値である。

新型のボディ寸法は、全長4755mm×全幅1795mm×全高1500mm、ホイールベースが2670mm。

旧モデル比では、全長で65mm増、全幅で15mm増、全高は変わらず、ホイールベースで20mm増であるが、けっして大きくなったという印象はない。

斜め後方や、真後ろから見るとよくわかるが、先代モデルがボックス形状に見えるのに対し、新型ではズッシリとしたワイド&ローボディスタイルになっている。

フロントマスクには、シャープなイメージが増した。スバルのアイコンである六連星を強調する、六角形(ヘキサゴン)のラジエターグリルや、ヘッドライト周りのデザインが研ぎ澄まされた。

サイドビューでは、先代が採用していたフロントドアの形状が前方下部の切り込みがなくなり、新型ではフロントドア自体が大きくなった印象もある。

五島PGMは「全幅を1800mm以下にするなど、各所に日本市場を最優先した配慮をした」と話す。

スタイリングから感じる、新型の走りの予感。

では、走り出そう。

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