【意外と知られていないことも】新型フェアレディZプロトタイプ発表 歴代フェアレディZを振り返ってみた

公開 : 2020.09.25 05:50  更新 : 2021.10.13 12:20

新型フェアレディZプロトタイプが発表されて、早くも1週間が過ぎました。あたらしいモデルを知るには、従来のモデルもおさらいすべきでしょう。新型モデルに引き継がれたものが、明らかになります。

初代フェアレディZ 瞬く間に人気に

text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)

先日、ついに一般公開された「フェアレディZプロトタイプ」。詳細なスペックはおろか、発売日すらアナウンスされていないが(そもそも発売されるかどうかも)、早くも話題の中心となったのは喜ばしいところ。

そんな注目のフェアレディZプロトタイプは、歴代Zのデザインからインスピレーションを得たということなので、ここで一度、歴代フェアレディZを振り返ってみたいと思う。

、スポーツカーとしての実力も海外のスポーツカーに匹敵するものを持っており、海外、特に北米市場では瞬く間に人気車種となった。
スポーツカーとしての実力も海外のスポーツカーに匹敵するものを持っており、海外、特に北米市場では瞬く間に人気車種となった。    日産

初代フェアレディZが登場したのは1969年のことであり、それまでのダットサン・フェアレディの後継車として誕生した。

先代のフェアレディも国産オープンスポーツカーのパイオニアとして知られるモデルであったが、フェアレディZはオープンではなく、クローズドボディを持った近代的なGTマシンに生まれ変わっていたのだ。

ロングノーズ、ショートデッキというスポーツカーの不文律を守ったスタイルの初代フェアレディZは、見た目だけではなく、スポーツカーとしての実力も海外のスポーツカーに匹敵するものを持っており、海外、特に北米市場では瞬く間に人気車種となった。

そもそもフェアレディZ自体が北米市場でのイメージリーダーとなるべく生まれたモデルだった。その目論見は見事に的中したということになるだろう。

仕向地によって仕様が異なる初代Z

日本では直列6気筒の2Lエンジンを搭載してデビューした初代フェアレディZであるが、北米市場では2.4Lエンジンを搭載。

74年には2.6L、75年には2.8Lと北米の排出ガス規制をクリアしつつスポーツカーらしい動力性能を保つために排気量の拡大が続けられていた。

日産フェアレディZ(1969年)
日産フェアレディZ(1969年)    日産

一方の日本仕様は、同時期のスカイラインGT-Rに搭載されていたS20型エンジンを搭載した「Z432」をラインナップしたほか、71年には北米仕様と同じ2.4Lを搭載したモデルを追加。

トップグレードの「240Z-G」には、いわゆるGノーズと呼ばれるノーズピースとオーバーフェンダー、アクリル製のライトカバーが備わっていた。

また74年にはホイールベースを延長しリアシートを備えた「2by2」を追加。翌75年には排出ガス規制に適合するために燃料供給装置をキャブレターからインジェクションへと変更する改良がなされている。

全世界で54万台ほどが販売された初代の後を受けて1978年8月に登場した2代目モデルは、初代のデザインを踏襲したものとなっているが、全幅が広がってよりスポーツカーらしいフォルムを実現した。

エクステリアはキープコンセプトながらシャシーは一新されており、リアサスペンションは乗り心地の向上を狙ってセミトレーリングアーム式に変更されていた。

記事に関わった人々

  • 小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。

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