【世界初の量産V6を搭載】ランチア・アウレリアとフラミニア 評価のわかれたクーペ 後編

公開 : 2020.10.24 16:50  更新 : 2020.12.08 08:41

バランスに優れる流暢な身のこなし

フラミリアのブレーキは、4本ともにダンロップ製のディスク。強い制動力で、50歳を重ねるクルマにしては安心感が高い。アウレリアはドラムで、より強くペダルを踏む必要があるものの、それでも充分に良く効く。

ハンドリングは当然のように良い。現代の交通に交わっても、落ち着いて運転できる。大きく速いクルマなら速度を落としたいカーブでも、控えめなパワーを活かしながら、滑らかに抜けていく。

ランチア・アウレリアB20 GT S6/ランチア・フラミリア・クーペ 2.8
ランチア・アウレリアB20 GT S6/ランチア・フラミリア・クーペ 2.8

細身のタイヤからは、ランチアの優れるバランスや、流暢な身のこなしを想像できない。路面の隆起やうねりを見事に吸収し、安定性も良い。ドライバーの熱意を示すように、ボディは程よくロールする。

アウレリアの方が、ステアリングはクイックで重い。フラミリアはより軽く、レシオもややスロー。直立気味の大きなステアリングホイールを介して、正確に操れる。

フラミリアのグリップ力は高い。アンダーステアはほぼなく、もう少しの余裕があることを感じさせてくれる。

2台のランチアは、ドライバーの気持ちに応え、充足感を与えてくれる。メルセデス・ベンツやジャガーのターゲット層を取り込むような、洗練されたクルマを目指して開発されている。特にアウレリアは、今でも多くの輝きを感じさせる。

実際は、アウレリアもフラミリアも、多くのドライバーを獲得することはできなかった。フラミリアの方が技術的には洗練されている。しかしボディは大きく重く、必要な3.0Lエンジンが搭載されることもなかった。