【知床をクラシックカーで】トロフェオ・タツィオ・ヌヴォラーリ、万全の感染対策で開催

公開 : 2020.10.15 11:54  更新 : 2021.10.11 09:37

今回は道東ルートで

特別大会のツアー・アドベントゥーラは、これまでとは異なり道東の知床半島を目指す行程が初めて組まれた。北海道の雄大な自然の中で、走りを存分に堪能できるルートが特徴だ。

今回は札幌近郊の千歳市をスタートしてから道東を巡り、知床半島まで足を延ばし江別に戻るという、3日間で1100km余りを走り抜くというハードな内容となった。

今回のルートは千歳市をスタートして知床まで進み江別に戻る、3日間で1100km余りを走り抜くハードなもの。
今回のルートは千歳市をスタートして知床まで進み江別に戻る、3日間で1100km余りを走り抜くハードなもの。    五十嵐飛鳥

1日目は札幌近郊の千歳市からスタートし、約150km移動して「うらかわ優駿ビレッジAERU」へ。ここでランチを済ませた後に8連続のPC競技にアタック。

PC競技が8連続となるとあっという間に次のセクションに入るため、参加者には手強い設定とされた。PC競技をこなした後はチェックポイントが設けられた道の駅 阿寒丹頂の里を経て約220kmを走り「あかん遊久の里 鶴雅」が1日目のゴールとなる。

2日目は釧路圏摩周観光文化センターで再び8連続のPC競技をこなしたのち150km先の羅臼漁港でランチ。チェックポイントの「道の駅 うとろ・シリエトク」、「道の駅 パパスランドさっつる」を経て150kmのドライブを楽しみ、「阿寒湖フォレストガーデン」がゴールとされた。

3日目は「あかん遊久の里 鶴雅」をスタートし、チェックポイントの「道の駅 かみしほろ」を経て「道の駅 あびらD51ステーション」でランチ。その後レストポイントの「トンデンファーム」で1デイ参加組と合流して、ゴールの江別 蔦屋書店の駐車場に向けてリスタート。

途中メカニカル・トラブルに見舞われた参加車もあったが、他のエントラントの協力で無事復旧して、全車が無事故無違反でフィニッシュ・ラインをギャラリーの祝福と共に越えることができた。

コロナ感染防止対策ゆえに制限も多くなってしまったが、参加者たちは久しぶりのクラシックカー・ラリーに参加できて満足気だった。

優勝はベントレーを駆る二宮組

3日間で1100km余りを駆け抜け、16のPC競技にアタックした結果、総合優勝は1935年ベントレー3.5Lに乗る二宮組が勝ち取った。

近年常勝の横田組は1923年フォード・モデルTで挑んだが、惜しくも2位に甘んじている。3位には1959年トライアンフTR2を駆る小宮組が獲得した。

16のPC競技を終えて最も規定タイムに近く走ったのは、1935年ベントレー3.5Lを駆って今回初出場となる二宮組だった。
16のPC競技を終えて最も規定タイムに近く走ったのは、1935年ベントレー3.5Lを駆って今回初出場となる二宮組だった。    五十嵐飛鳥

どんな困難でも打ち負かしてきたタツィオ・ヌヴォラーリだけに、その気概から新型コロナウイルス感染症もきっと打ち負かしてくれるに違いない。

来年は感染症が終息して、いつものように初夏の北海道で盛大に開かれることを祈りたい。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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