【走りと経済性を両立】プラグイン・ハイブリッド 検討したいモデル 11選

公開 : 2020.10.16 11:49  更新 : 2021.03.05 21:37

内燃機関から電動パワートレインへの切り替えが進む中、PHEVは最も重要な選択肢の1つになりつつあります。多くのメーカーからPHEVが発売されていますが、その中からベストなモデルを英国編集部がご紹介します。

選択肢が増えてきたPHEV

text:AUTOCAR UK編集部
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

欧州の社用車市場は、大規模な変革の真っ只中にある。

英国市場では現在、最新のWLTP排出ガス試験基準の採用と、CO2をベースとした社有車税規制のさらなる強化が相まって、従来のガソリン車やディーゼル車が法人利用に適さなくなってきた。企業のスポットライトは最新のプラグイン・ハイブリッド(PHEV)に移っている。

ボルボXC40リチャージT5
ボルボXC40リチャージT5

多くの社用車ドライバーは、すでにそのコストの高さに気づいているだろうが、維持費を抑えたいのであればガソリン車やディーゼル車からPHEVに乗り換えるしか方法はない。

そこで、検討すべきクルマを以下にご紹介する。いずれもPHEVで、CO2排出量や燃費の基準を満たすものだだ。あくまでAUTOCAR本拠地の英国で販売されているモデルのため、仕様や価格など一部異なる点はあるが、日本でもPHEV購入の際の参考になれば幸いだ。

1. BMW 330e

過去数十年にわたり、英国の社用車市場をリードしてきたのはBMWだ。BMWが初めて商品力の高いプラグイン・ハイブリッドを市場に提供したのは先代の330eであり、現行の330eでも引き続きこの市場をリードしていくだろう。

最新の330eのパワートレインは、2.0Lのガソリンターボエンジンとトランスミッションの上流に配置された電気モーターを組み合わせたもので、他のG20世代の3シリーズと同様の扱いやすさと挙動を実現している。

BMW 330e
BMW 330e

従来の3シリーズと比較するとトランク容量は減っているものの、一般的な法人ユーザーがその不足に気づくことはほとんどないだろうし、室内の広さも問題ない。

最大291psを発揮する330eはレスポンスが良く、シフトチェンジもスムーズで、ペースを自在に操ることができる。

ハイブリッド・パワートレインの重さを感じる瞬間はほんのわずかで、高速道路でボディが垂直方向に動いた時だけだ。330eは俊敏で、エンターテイメント性の高い、一流の3シリーズと言えるだろう。

WLTPサイクルの電気のみの航続距離は60kmで、英国における税区分では中位に位置している。

2. スコダ・スパーブiV

日本ではなじみの薄いスコダ。欧州では安価な量産車ブランドとして認識されているが、スコダは最近、こうした認識を変えようと躍起になっている。

スコダが法人ユースも視野に入れて発売したのがスパーブiVだ。フォルクスワーゲンパサートGTEのエンジンとハイブリッド・ドライブトレインを、ファミリーカーであるスパーブに移植し、低価格で展開しているモデルだ。

スコダ・スパーブiV
スコダ・スパーブiV

単純なのか巧妙なのかはわからないが、いずれにせよ、スパーブiVは注目を集めた

スコダ初のPHEVは、驚くほど普通のクルマだ。特にエキサイティングなドライビング体験を提供するわけでもなく、電動化をアピールするための派手な車載技術を搭載したり、斬新なスタイリングを施したりしているわけでもない。

走り、乗り心地、ハンドリングは標準のスパーブとよく似ている。かなりソフトなスプリングと快適性を重視していて、ペダルの反応もエネルギッシュというよりは気楽な感じだ。

スパーブの最大のアピールポイントはサイズであり、iVもそれには変わりはない。バッテリーが足元の広さに若干の影響を与えてはいるものの、ハッチバックモデルでは485L、ワゴンモデルではそれ以上のトランク容量を確保している。

WLTPサイクルの電気のみの航続距離は56kmで、英国では330eと同じ税区分にあたる。

広々としていて費用対効果に優れたPHEVを探しているなら、これ以上のものはないだろう。

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