【400万円台で選べる】ボルボXC40 B4モメンタム試乗 48VハイブリッドのコンパクトSUV、評価は?

公開 : 2020.10.21 17:50  更新 : 2021.10.11 09:12

日本市場では、小型SUVの電動化が進んでいます。今回検証するのはボルボXC40「B4モメンタム」。48Vハイブリッド車です。全SUVから内燃エンジンのみの車種を廃止したボルボ。400万円台で、どんな仕上がりに?

どんなクルマ? 全モデル電動化への道

text:Motohiro Yamazaki(山崎元裕)
photo:Masanobu Ikenohira(池之平昌信)

ボルボのコア技術といえば、これまでは安全性と即座に答えられたものだが、現在ではさらに車両の電動化が重要な開発の課題となっている。

日本市場においては、2020年中に従来までの内燃機関のみを搭載する車両を全廃。すべてのモデルにPHEV、もしくは48Vハイブリッドの技術を搭載すると宣言。

ボルボXC40は、ベースグレードのB4(48Vハイブリッド)が409万円。試乗したB4モメンタムはFFが479万円、AWDが499万円という価格設定。
ボルボXC40は、ベースグレードのB4(48Vハイブリッド)が409万円。試乗したB4モメンタムはFFが479万円、AWDが499万円という価格設定。    池之平昌信

そして先日、まずはSUVモデルの車種ラインナップが統合、整理されたことで、その公言は現実のものとなったのである。つまり現在ボルボのSUVを購入すれば、それは「リチャージ・プラグイン・ハイブリッド」と呼ばれるPHEVか、「48Vハイブリッド」のいずれかとなる。

今回試乗した「XC40 B4モメンタム」は、ボルボのSUVとしては最小サイズとなるXC40がベースとなるもの。B4の追加に伴って、これまでの「T4」「T5」という体制での販売が中止され、XC40のラインナップは日本ではFWDモデルと4WDモデルのB4に大別されることになった。

参考までにSUVとしての機能性はFWDも4WDも変わらないが、車重は同じモメンタムで比較して、試乗車のFWDの方が60kg軽い。そのような影響もあってか、燃費はWLTCモードで、FWDが12.7km/L、4WDは12.5km/Lと若干の差がある。

都会に住む、より経済志向のカスタマーならFWDを選ぶのが得策だろう。

「B4」 直4ターボ+48Vシステム

B4のパワートレインは、サード・ジェネレーションの「ドライブE」となる、2L直噴の直列4気筒ターボエンジンを核に、48Vのハイブリッド・システムを組み合わせたものだ。

最近よく耳にする48Vハイブリッド・システムだが、これは回生ブレーキによってISGM(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター・モジュール)を使用して発電し、それをコンパクトな48Vリチウムイオン・バッテリーに蓄電。

日本市場では全SUVモデルを電動化したボルボ。タコメーター内の電池マークは、回生中はブルーになる。
日本市場では全SUVモデルを電動化したボルボ。タコメーター内の電池マークは、回生中はブルーになる。    池之平昌信

エンジンの始動はもちろん、走行中により大きなパワーが必要とされる場面では、このISGMからのパワーがエンジンを補助する仕組みだ。

XC40 B4モメンタムの場合は、2Lエンジンが197psの最高出力と30.6kg-mの最大トルクを発揮。

これが同じXC40のボディを使いながらも、より強力なB5 AWDになるとスペックは250ps/35.7kg-mにまで向上するが、今回の試乗では、B4の197psに不満はなかった。

記事に関わった人々

  • 山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。

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