【フロントグリルを許せる走り】最新BMW 4シリーズ M440i xドライブへ試乗 後編

2020.10.26

サマリー

大胆なフロントグリルに話題が集まる、新しいBMW 4シリーズ。現時点で頂点を飾るのが、スポーツ度の高い374psのクーペ、M440i xドライブです。賛否両論のデザイン以上に注目すべき内容だと、英国編集部は評価します。

もくじ

優れた動的性能をサウンドが引き立てる
ステアリングも姿勢制御も先代以上
見た目を超える注目すべき新世代
BMW 4シリーズ M440i xドライブ(欧州仕様)のスペック

優れた動的性能をサウンドが引き立てる

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ボディサイズは大きくなったが、最新のBMW 4シリーズは運転が楽しい。スポーツカーという素性どおり、走りには一体感があり、身のこなしは常に機敏。

直列6気筒エンジンの筋肉質な唸りや興奮を誘う排気音は、車内のスピーカーからの合成音で厚みを増している。しかしM4ほど、圧倒的でもメロディアスでもない。

BMW 4シリーズ M440i xドライブ(欧州仕様)
BMW 4シリーズ M440i xドライブ(欧州仕様)

それでも、ハーフスロットル時の好戦的な響きや、フルスロットルでの聴き応えのある音響には充足感がある。M440i xドライブの優れた動的性能を、上手に引き立ててくれる。

サスペンションは、基本的には3シリーズと同じ設計。フロントがアルミニウムを用いたマクファーソンストラット式で、リアが5リンク式。アームの動きは4シリーズ独自の設定で、前輪のキャンバー角はより寝かされている。

新4シリーズにも採用された注目の技術が、リフトリレーテッド・ダンパー。メインスプリングとサブスプリング、油圧バンプストップを組み合わせたもので、リバウンド特性を段階的に変化。圧縮下ではダンパー内の圧力が高まり、減衰力を強くする仕組みだ。

ただし最上位のM440i xドライブでは、電子制御のアダプティブ・ダンパーが組まれる、専用のMスポーツ・サスペンションが与えられる。

ホイールは17インチから、Mスポーツ・パッケージ・プロの19インチまで。試乗車は19インチで、フロントが225/40、リアが255/35というサイズのミシュラン・パイロットスポーツ4タイヤを履いていた。

ステアリングも姿勢制御も先代以上

M440i xドライブにはバリアブル・ステアリングが付き、ステアリングホイールの切り始めからダイレクト。鋭い回頭性を生んでいる。手のひらへの感触も、先代よりイイ。

スポーツ・モードでは、ステアリングの角度を増すほど手応えが増し、反応は徐々に鋭くなっていく。バランスの優れたシャシーを、チャレンジングな道でも意のままに操れるという、自信をドライバーへ与えてくれる。

BMW 4シリーズ M440i xドライブ(欧州仕様)
BMW 4シリーズ M440i xドライブ(欧州仕様)

姿勢制御もエクセレント。先代より落ち着きを増し、積極的に旋回していく振る舞いは、低重心化による恩恵を感じられる部分。

引き締められた足回りはしっかり路面を掴み、シャシー自体のバランスも秀逸。動的性能が、全体的に引き上げられている印象だ。

M440i xドライブは、伝達トルクが変化する四輪駆動。乾燥した路面では、明確にリアタイヤ寄りのトルク割合だということを感じ取れる。

さらに電子制御のMスポーツ・デフは、リアタイヤ左右間でも駆動力を変化させる。これらが組み合わさり、突出したグリップ力とトラクションを実現している。

濡れた路面での安定性や安心感も高い。ライバルモデルの中には後輪駆動モードを選択でき、より運転スキルを試せる例もあるが、M440i xドライブの味付けも悪くない。

スポーティさが高められた4シリーズだが、乗り心地が犠牲になっていない点も見逃せない。特にM440iのアダプティブ・ダンパーの動きは、しっかり煮詰められているようだ。

 

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