【価格/スペック/内装は?】マクラーレン新型車、765LT 最高速度330km/h ローングテールを名乗る限定モデル

公開 : 2020.11.06 05:50

マクラーレンの「ロングテール」の最新作が、日本上陸。「765LT」は、720Sをベースにサーキット走行の楽しさを追及。その技術・スペックを解説します。4000万円超えながら、今年生産分はすでに完売!

はじめに マクラーレン765LTとは

text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

11月5日。マクラーレン・オートモーティブは「765LT」を日本で初公開した。

マクラーレンのモデル・ラインナップは、トップグレードの「アルティメット・シリーズ」、中核グレードの「スーパー・シリーズ」、エントリーグレードの「スポーツ・シリーズ」、そして「GT」に大別されている。

ロングテールを名乗る新型車「マクラーレン765LT」
ロングテールを名乗る新型車「マクラーレン765LT」

この765LTは、スーパー・シリーズの最高峰として限定生産される。

ベースとなったモデルは、カタログモデルとしてはスーパー・シリーズのトップとなる720Sだが、LT(ロングテール)の称号が与えられるマクラーレン車は、例外なく他のモデルとは一線を画した個性を持っている。

1990年代にル・マン24時間レースなどで活躍したマクラーレンF1 GTRをルーツとし、2015年の675LTクーペ&スパイダー、2018年の600LTクーペ&スパイダーなど、LTは限定モデルとして今までにも何回か生産されている。

いずれにも共通するコンセプトは、サーキットでのスピードを追求するモデルであるということ。

では、そんな「LT」の称号が与えられた最新のマクラーレン、765LTの概略を紹介していこう。

マクラーレン765LT 外観

765LTのボディサイズは、全長4600×全幅1930(ミラーを除く)×全高1193mm。ホイールベースは2670mm。

ベースとなった720Sより全長が57mm(フロントが48mm、リアが9mm)延長されている。また、フロントの最低地上高は5mm低くなり(リアは変更なし)、フロントのトレッドは6mm拡大されている。

マクラーレン765LTのリアセクション
マクラーレン765LTのリアセクション

基本的なスタイリングは720Sを踏襲しているが、フロントのスプリッターは大型化され、路面により近い位置に設置。リアのアクティブウイングは720Sのものより長く、表面積が20%拡大しており、ウイングが展開していないときでもダウンフォースの増大に貢献している。

これらに加え、カーボンファイバー製のフロアやユニークなドア・ブレード、そして拡張されたリアディフューザーなどが組み合わされて、エアロダイナミック・ダウンフォースは720Sより25%も増大している。

サーキットでのスピードを追求するため、LTモデルは伝統的に軽量化が図られてきたが、この765LTも例外ではない。

具体的には、シャシー/ボディパネルをはじめ、ナンバープレートのホルダーにまでカーボンファイバー製を採用。チタン製のエグゾースト・システム、軽量化されたサスペンション/バッテリー、薄いガラスのサイドウインドウ、さらにポリカーボネート素材なども用いられた。

オプションを含めたすべての軽量化対策を施した765LTの乾燥重量は、わずか1229kgに抑えられている。

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