【プレミアム感をプラス】フォルクスワーゲン・ゴルフ1.5eTSI 150 Rラインへ試乗

公開 : 2020.12.11 10:25

英国でも人気のRラインが、8代目フォルクスワーゲン・ゴルフに登場。トーションビームの乗り心地は、アダプティブ・ダンパーで改善。経済的なマイルドHVとスタイリッシュなデザインで、有力な選択肢だと英国編集部は評価します。

スポーティな見た目をお好みのゴルフに

text:Kris Culmer(クリス・カルマー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
欧州のファエミリー・ハッチバックとして、定番のフォルクスワーゲン・ゴルフ。8代目に生まれ変わり、英国では幅広い仕様が選べるようになっている。その展開は、7代目の流れを受け継ぐ。

通常のゴルフのほかに、高性能なGTIも用意される。スタイリングの控えめな違いは、オーナーの自尊心をくすぐってくれる。

フォルクスワーゲン・ゴルフ1.5eTSI 150 Rライン(英国仕様)
フォルクスワーゲン・ゴルフ1.5eTSI 150 Rライン(英国仕様)

その中間に位置するような容姿のゴルフも存在する。英国での人気が高い、Rラインと呼ばれるトリムグレードだ。

手頃で経済的なお好みのゴルフに、GTIに通じるザイン要素の一部を装備できる。なんちゃって、とも受け取れるが、見た目と経済性の両立とも考えられる。オーナーとしてはうれしい。

英国のトリムグレード展開では、Rラインはライフやスタイルの上に来る。標準のゴルフとして、3段階のトップ。フロントとリアバンパーの造形が異なり、サイドスカートや大きな台形のマフラーカッターで着飾られる。

Rラインには追加費用が必要ながら、車高の下がるスポーツ・サスペンションに17インチのアルミホイール、可変レシオ・ステアリングなどが装備される。ベロア風素材で仕立てられた、スポーツシートも備わる。

エンジンは、109psの1.0リッター3気筒ターボガソリンを除き、Rライン以外のトリムグレードと同じ選択肢がある。丁度いい、150psの1.5L 4気筒ターボガソリンも選べる。デュアルクラッチATと電圧48Vのマイルド・ハイブリッドを搭載する。

Tロックと比較されがちなインテリアの質感

8代目のスタイリングは、ツイッターの反応を見る限り、可もなく不可もなくと受け止められている様子。7代目と比較して、ボディデザインは進化していると筆者は思う。素のゴルフも充分ハンサムだし、Rラインは違った雰囲気で、こちらもかなり良い。

インテリアの反応も同様のようだ。確かに、フォルクスワーゲンのキャッチコピー「オール・ニュー、オール・デジタル」という言葉に偽りない。

フォルクスワーゲン・ゴルフ1.5eTSI 150 Rライン(英国仕様)
フォルクスワーゲン・ゴルフ1.5eTSI 150 Rライン(英国仕様)

ダッシュボードには実際に押せるボタンが5つしかなく、最初はちょっと戸惑ってしまう。ほとんどの機能は、タッチセンサー式のインフォテイメント用10.0インチ・モニターで操作する。

多くをモニターへ集約するデザインに、否定的な読者は少なくない。操作が難しく、運転の集中を削ぐと感じているようだ。筆者も同感。ヘッドライトやエアコンの操作でも、前方から目をそらしてモニターやセンサーを見なければならず、安全性に疑問もある。

一方で若いセンスで見れば、タッチモニターの反応は良くグラフィックも美しい。素晴らしいインテリアの眺めだと思う。インフォテイメント・システムのソフトウエアは操作しやすい。実際に触れてみて、読者なりに感じてみてほしい。

知覚品質は、コスト削減感が否めない。Tロックのインテリアは、ソフトな触感の内装素材が積極的に用いられ、雰囲気が良いから比較されてしまう。

同価格帯のフォード・フォーカスと比べれば、ゴルフのインテリアはワンランク上。でも、7代目から乗り換える場合は、少し不満を感じるかもしれない。

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