【脱炭素の促進なるか】英国政府 EV向けに専用ナンバープレート導入 賛否両論

公開 : 2020.12.11 05:25

英国では、排気ガスを出さないゼロ・エミッション車に対して専用のナンバープレートを装着できるようになっています。ガソリン車との差別化を図り、EV普及に貢献すると期待されていますが、批判も少なくないようです。

グリーンのマーク付きプレート

text:Lawrence Allan(ローレンス・アラン)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

英国で販売されるゼロ・エミッション車(主にEV)の新車および中古車には、ガソリン車やディーゼル車と区別するために、グリーンのマーク付きナンバープレートを装着することができるようになった。

このナンバープレートの目的は、英国の地方自治体がインセンティブ(優遇措置など)を導入しやすくすることであり、プレートの左側にグリーンのマークが表示されているのが特徴である。装着は義務ではなく、任意となっている。

ゼロ・エミッション車向けのナンバープレート。左側にグリーンのマークがついている。
ゼロ・エミッション車向けのナンバープレート。左側にグリーンのマークがついている。

日産と調査会社のYougov社の報告によると、調査対象者の32%が、新しいプレートとインセンティブの導入により、EVを購入する可能性が高いという。インセンティブとしては、ゼロ・エミッション車用の駐車場、通行料金の免除、さらにはゼロ・エミッション車専用レーンなどが導入される可能性がある。

しかし、このグリーン・プレートは自動車業界の一部から批判されており、RAC(王立自動車クラブ)のニコラス・ライエスは「ドライバーがこれを名誉の証として見るか、あるいはガソリン車やディーゼル車の既存のドライバーから憤りを買うかどうかは疑問だ」と主張している。

RACの調査によると、グリーン・プレートが良いアイデアだと思うドライバーは5分の1しかいないという。

この動きは、2050年までに排出ガスゼロを達成するという政府の計画の一環である。グラント・シャップス運輸相は今夏、次のように述べている。

「グリーン・ナンバープレートはドライバーに多くのインセンティブを与え、クリーンなクルマに対する意識を高めると同時に、環境に優しい交通機関の未来が手の届くところにあると示すことができます」

政府はまた、環境に優しいクルマの開発と、EV充電技術の向上を目指し、ゼロ・エミッションの研究に1200万ポンド(16億7000万円)の資金援助を行うことを発表した。

政府は、この資金援助により企業が地域の経済成長を促進させ、6000人以上の雇用を創出すると期待している。

シャップスは次のように述べている。

「グリーン・リカバリーは、経済成長を促進しながら脱炭素の公約を達成するための鍵となります」

「政府は数百万ポンドの投資を通じて、中小企業が未来の輸送技術を開発するのを支援し、英国企業が低炭素技術の革新と研究の最前線にあり続けることを目指しています」

 

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