【ベストセラーを探せ!】2020年、日本で一番売れた日本車は? 人気新車ラッシュ 厳しい状況こそ強いもの勝つ

公開 : 2020.12.31 08:25  更新 : 2021.10.09 23:42

【ベストセラーを探せ!】2020年、日本で一番売れた日本車は? 人気新車ラッシュ 厳しい状況こそ強いもの勝つ

コロナ禍でも話題のクルマが多かった

text:Kenichi Suzuki(鈴木ケンイチ)

コロナ禍に揺れた2020年。

しかし、振り返ってみると2020年の日本の自動車業界は、意外なまでに話題のクルマが多かった。

2020年は売れ筋だけをピックアップしても、ヤリス、フィット、ノートの3台の新型車が登場している。
2020年は売れ筋だけをピックアップしても、ヤリス、フィット、ノートの3台の新型車が登場している。    池之平昌信

売れ筋だけをピックアップしても、ヤリス、フィット、ノートという売れ筋コンパクトカー3台の新型車が登場している。

ヤリスには派生となるSUVのヤリス・クロスと、スポーツモデルのGRヤリスまで生まれている。トヨタは他に、ハリアーの新型も投入した。

また、昨年11月に発売開始となったトヨタ・ライズ/ダイハツ・ロッキーは、発売直後から大人気となり、2020年を通してのヒットモデルとなっている。

軽自動車で言えば、2月に日産ルークスと三菱eKスペース/eKクロススペースが登場。6月にダイハツはクロスオーバーのタフトを発売している。

ちなみに昨年12月暮れにスズキから発売されたハスラーの人気も継続中だ。

それ以外でも、日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得したスバルレヴォーグや、日産のキックスマツダMX-30、EVホンダeなども登場。

コロナ禍がなければ、日本の自動車市場は久しぶりの活況になりそうな多彩で充実した新型車の顔ぶれであったのだ。

先行ライズをヤリス・シリーズが猛追

では、2020年の販売はどのように推移したのか。

その動向を追いかけるのは、日本自動車販売協会連合会が発表する、「乗用車ブランド通称名別順位」を見るのが一番だ。それを見ると上位の推移は以下のようになる。

日産ノート(2020年)。1~6月の累計の3位はヤリスに続いて、モデル末期である先代のノートが続く。
日産ノート(2020年)。1~6月の累計の3位はヤリスに続いて、モデル末期である先代のノートが続く。    神村 聖

1月:1位ライズ/2位カローラ/3位ノート
2月:1位ライズ/2位ノート/3位カローラ
3月:1位カローラ/2位フィット/3位ヤリス
4月:1位ヤリス/2位フィット/3位シエンタ
5月:1位ヤリス/2位ライズ/3位フィット
6月:1位ライズ/2位ヤリス/3位カローラ

1~6月累計
1位:ライズ(5万8492台)
2位:カローラ(5万7235台)
3位フィット(5万29台)

昨年の11月に発売開始となったライズが1~2月の1位を獲得した後、2月にデビューしたヤリスとフィットが追いかけるという展開だ。

ただし、1~6月の累計ではカローラが2位になったのは、これぞ元祖ベストセラーカーの底力というものだろう。

ちなみに1~6月の累計の3位はヤリス(4万8129台)。続いてはモデル末期であるノート(4万1707台)が続くのも、ノートの人気の根強さに驚かされる。

ちなみに、ライズの兄弟車であるダイハツ・ロッキーは20~24位で推移。トヨタほどの販売力がないというのが順位に表れているのだろう。

そして、年の後半は以下のようになる。

7月:1位ヤリス/2位ライズ/3位カローラ
8月:1位ヤリス/2位ライズ/3位カローラ
9月:1位ヤリス/2位カローラ/3位ライズ
10月:1位ヤリス/2位ライズ/3位ルーミー
11月:1位ヤリス/2位ライズ/3位アルファード

8月にヤリスの数字には、SUV版であるヤリス・クロスの販売台数が追加されたことで、1位はヤリスの定位置となり、次いでライズとカローラが争うという格好だ。

ちなみにルーミーは9月にマイナーチェンジしている。

アルファードは、どういうわけか不明だが、7月以降販売を前年比プラスに伸ばし、ランキングを上昇してきているのだ。

記事に関わった人々

  • 鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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