【最高級の最上級】アウディS8に試乗 A8ではなくS8を選ぶ価値は? 肉体的/精神的にストレス極小

公開 : 2020.12.28 17:45

アウディS8の試乗記事です。A8の価格に450万円を上乗せして購入する価値がどこにあるのか? 焦点をあてました。肉体的にも精神的にもストレス極小と筆者。

もくじ

アウディS8の「立ち位置」
「その速さをして荒ぶる感覚が皆無」
重みは手応え 乗り心地も頗る良好
肉体的にも精神的にもストレス極小

アウディS8の「立ち位置」

text:Shigeo Kawashima(川島茂夫)
photo:Masakatsu Sato(佐藤正勝)

現在、アウディはカテゴリーやクラスを別として3つのシリーズに大別できる。

1つは標準系、そして性能向上を図ったSシリーズとRSシリーズである。

標準系の持ち味を活かした高性能を求めたSシリーズの象徴的な存在がS8とも言える。
標準系の持ち味を活かした高性能を求めたSシリーズの象徴的な存在がS8とも言える。    佐藤正勝

RSシリーズはメルセデス車のAMGやBMW車のMシリーズに相当し、アウディスポーツにより企画されアウディの性能面のトップブランドとして展開。

一方、Sシリーズは標準系から発展した高性能モデルという位置付けである。

試乗したS8は車名のとおりA8の高性能モデルとなるのだが、前述のRSシリーズはRS6/RS7が最上級車格となりA8系には設定されていない。

ショーファードリブン用途にも供されるA8のキャラを考えればRSシリーズがないのも腑に落ちるが、逆に考えれば標準系の持ち味を活かした高性能を求めたSシリーズの象徴的な存在がS8とも言える。

絶対的な速さとファントゥドライブの追求ではなく、フラッグシップセダンとしての高性能を求めたモデルという訳だ。

「その速さをして荒ぶる感覚が皆無」

エアロ感をわずかに強調したフロントエアダムや4本出しのエグゾーストフィニッシャーなどのデザイン変更が加えられているが、ボディ周りの印象はA8とあまり変わらない。

強いて挙げるなら赤く塗装されたブレーキキャリパーが多少「只者ではない」雰囲気を漂わせるくらいだ。

アウディS8はデザイン変更が加えられているが、ボディ周りの印象はA8とあまり変わらない。
アウディS8はデザイン変更が加えられているが、ボディ周りの印象はA8とあまり変わらない。    佐藤正勝

内装も加飾パネルが専用になるものの、殊更に高性能やスポーツ性を強調した演出はなく、あくまでも品よくエレガントな趣を崩さない。

パワートレインは60 TFSI同様の48Vマイルドハイブリッド採用の4L V8ツインターボとトルコン式8速ATの組み合わせだが、最高出力、最大トルク共に20%以上向上。

一応確認のため全開加速もさせたが、高速でも試せるのはわずか数秒。使えないほど速い。571psのパワーをどこで使うのか思い浮かばない。

驚かされるのはその速さをして荒ぶる感覚が皆無なのだ。笑顔のまま100m 9秒台で走り抜けて泰然としているような感じだ。

全開でも紳士的なら普段の走りも推して知るべし。

これだけのパワーを絞り出していても、高出力化の悪影響は皆無。

最大トルクを2000-4500rpmで発生するトルク特性も利いているのだが、内燃機が苦手な低回転域の少ない踏み込みでも即応するのだ。

低負荷から高負荷への移行も自然であり、踏み込み量や回転域を問わずに従順。力の量も質も申し分なく、プレミアムを実感する高性能である。

関連テーマ

人気テーマ

 

人気記事