【国際問題に発展?】ベルト調整式チャイルドシート、認証取り消しなるか 短時間乗車の際の緊急使用として考えるべき

公開 : 2020.12.30 07:05  更新 : 2021.01.15 17:38

スマートキッドベルトは、国連が定める幼児用ベルト補助具の基準においては、「ガイドストラップ」というカテゴリーに入りますが、この「ガイドストラップ」カテゴリーの製品は「認証を与える対象ではない」と明記されています。

もくじ

ベルト調整式チャイルドシートとは?
同じタイプもあるが、異なる点が存在
国際的な協定規則に従って安全認証
国交省の規則にはどう記されている?
輸入販売元や他メーカー、どう考える
チャイルドシートメーカーはどう見る

ベルト調整式チャイルドシートとは?

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

日本を含め、世界複数の国々で「スマートキッドベルト」という名称で販売されている商品をご存知だろうか?

複数のメディアでも紹介され、日刊自動車新聞社の「第32回日刊自動車新聞 用品大賞2019 準グランプリ」も受賞している。

スマートキッドベルト
スマートキッドベルト

アマゾンなどの通販サイトはもちろん、全国のコストコ倉庫店、でも販売され、カー用品店や国産ディーラーが販売しているケースもある。

事情を知らない人からすれば、「Eマーク」もついているし、安心して使える安全性が証明されたチャイルドシートのように見える。

クルマのシートベルト(肩ベルト)の高さを調整して子どもの体に合わせて使用するという点では、ブースタークッションなどと原理としては同じだ。

ブースタークッションは、かさ上げすることで子どもの肩をシートベルトに合わせるが、スマートキッドベルトは肩ベルトじたいを低い位置に下げて子どもの肩に合わせる。

同じタイプもあるが、異なる点が存在

肩ベルトの位置を低くして子どもの身長に合わせるタイプは、他に「マイフォールド」という製品がある。

こちらも日本の国交省が認める安全基準ECE R44/04に適合するもので、日本では抱っこヒモで有名なダッドウェイが輸入販売元となっている。

マイフォールド
マイフォールド

しかし、マイフォールドがSKDと違うのは「座面」が存在すること。

座部の厚さは約2cmなので、ブースタークッションのように、シートでかさ上げする効果はそれほどないと思われるが、「座面+調整ベルトの組み合わせ」であれば、国際的なチャイルドシートの安全基準であるECE R44/04の要件を満たすことになる。

国際的な協定規則に従って安全認証

スマートキッドベルトは、国連が定める幼児用ベルト補助具の基準においては、「ガイドストラップ」というカテゴリーに入る。

しかし、この「ガイドストラップ」カテゴリーの製品は「認証を与える対象ではない」と明記されている。(詳細は後述)

日本のチャイルドシートは国交省が安全性を確認し、型式指定をおこなって初めて販売(流通)が許可されるが、その基準の元になるのは、国連欧州経済委員会(United Nations Economic Commission for Europe)が決めた安全基準だ。

自動車や自動車部品に関する国際的な規則(Contracting Parties to the 1958 Agreement通称:「58協定」)では、チャイルドシートに限らず、自動運転や内装部品、自動車用ガラスなど多岐にわたって数多くの協定規則が存在。

国連の相互承認協定加盟国として欧州を中心に世界50か国以上が参加している。

そしてこの58協定においては加盟国で認証が得られるチャイルドシートの基準はECE R44/04とECE R129という2つの基準となる。

R44とR129はダブルスタンダードの状態。チャイルドシートメーカーはR44基準のチャイルドシートを販売することはできても、今後、新規チャイルドシートについてはR129基準でのみ認証が与えられる。

 

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