【どうなる?】レクサス電動車ラインナップの今後 「LF-Zエレクトリファイド」から読み解く

公開 : 2021.04.11 05:45

レクサスらしさが際立つ「LF-Zエレクトリファイド」から今後のレクサスの進化とラインナップを予想します。

レクサスらしい進化」遂げる

text:Kenji Momota(桃田健史)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

レクサスは2021年3月30日午後7時、オンラインでEVコンセプトモデル「LF-Zエレクトリファイド」を世界初公開した。

RXやNXなどのクロスオーバーSUVを、よりクーペライクにしたスポーティなエクステリア。

レクサスLF-Zエレクトリファイド
レクサスLF-Zエレクトリファイド    レクサス

ニュースリリースでは、次世代レクサス全体としてのデザインの方向性を示すとしているが、筆者の目には量産を意識したデザインにみえる。

フロントのスピンドルグリルやリアビュー水平基調のデザインなど、近年のレクサス量産車のアイコンがくっきりと描かれているからだ。

インテリアは人間中心の開発思想による「たづな(手綱)コックピット」を採用。ダッシュボードの上部がドライバーを囲むように配置され、音声認識とタッチパネルの精度を上げた技術を投入する。

また、AI(人工知能)が、ライフスタイルコンセルジュとしてレストランの予約など、クルマの移動に紐づく生活をサポートするシステムを組み込んでいる。

LF-Zエレクトリファイドは、まさにCASE(コネクテッド/自動運転/シェアリングなどの新サービス/電動化)を具現化した、次世代レクサスの幕開けを象徴するクルマである。

LF-Zは2025年をイメージしているとのことだが、なぜこのタイミングでのワールドプレミアだったのだろうか?

2019年時点で織り込みずみだった?

電動化戦略「レクサス・エレクトリファイド」が世界で初めて公表したのは、2019年の東京モーターショーだった。

舞台に登場したのは、いかにもデザインコンセプトというイメージのLF-30エレクトリファイドだ。

レクサスLF-30エレクトリファイド
レクサスLF-30エレクトリファイド    レクサス

いまになって思えば、LF-30エレクトリファイドはトヨタ・グループ全体の電動化戦略の中で、ごく自然な存在だった。

トヨタはレクサスを含めて、電動化技術の立役者であるハイブリッドを基盤として、PHEV(トヨタ系では「PHV」という)への進化、さらにピュアEV(電気自動車)と燃料電池車を含めた電動車ラインナップを世界各市場の社会情勢を鑑み、適材適所に投入するとしていた。

その時点でその先の市場導入スケジュールでは、2020年に国や地域の電動化政策が進む中国と欧州でEV投入としていた。

これがUX 300eである。UX 300eは、中国市場向けのC-HR EVと部品を共有しており、EV専用車という位置付けではない旨を、2019年秋にトヨタ東富士研究所内のテストコースでUX 300eを試乗した際に開発担当者から聞いた。

さらに同氏は「EV専用車は新開発のEVプラットフォームを採用するモデルで、われわれとは別の開発部隊が手掛けている」ともいった。

このEV専用プラットフォームとは、2020年12月に欧州トヨタが発表した、e-TNGAである。

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