シトロエンC4カクタス

公開 : 2014.03.05 21:08  更新 : 2021.03.05 21:44

フォルクスワーゲン・ゴルフ・クラスのセグメントの中で、ここ数十年で最もラジカルなモデルが新しいシトロエンC4カクタスだ。そのユニークなルックスを持つこのモデルが、ジュネーブ・モーターショーで正式に発表された。10月頃には英国でも販売が開始される予定だ。

その魅力は、ライバルに対して安い価格ではあるのだが、エンジニアリング的にみれば、最も顕著な特徴はそのボディ重量にある。その重さは僅かに980kgと、フォード・フィエスタのベース・モデルよりも60kgも軽い。そのため、ベースとなるエンジンも81bhpのVTi 1.0 3気筒ターボ・エンジンで事足りてしまうのだ。他にも、108bhpのTHP、91bhpのeHDI、そして99bhpで82g/kmのCO2排出量を誇るブルーHDIがラインナップされる。どれにしてもそのパワーは高いとは言えるものではないが、その軽量ボディのため充分なパフォーマンスを持つのだ。

トランスミッションはマニュアルのほか、よりスムーズなシフト・フィーリングを持つように改良されたPSAのオートメーテッド・マニュアルが組み合わせられる。

エクステリアでは、ドアに付けられたエアバンプが特徴。また、インテリアもエクステリア同様にラジカルだ。オリジナルのC4カクタス・コンセプトとは異なり、C4カクタスはダッシュボードが与えられてはいる。しかし、単純化されたエレガントに機能化されたもの。ダッシュボードには12個のボタンだけが並び、レブカウンターはない。オートマティック・モデルではギアレバーも存在しないのだ。更に、リア・シートは左右非対称可倒式ではないし、リア・ドアのウインドーは開閉しない。

パッセンジャーのためのエアバッグも天井に取り付けることで、ダッシュボードのハウジングが不必要になり、また、大きなストレージ・ボックスを装着することもできたという。シトロエンよれば、トリムに掛かったコストは、同じCセグメント・モデルよりも15%程度安くなっているという。

C4カクタスは、PSAのプラットフォーム1がベースだ。これはC3とプジョー208にも使用されるもの。そのサイズは、ゴルフよりも10cm短く、フィアット500Lよりも僅かに大きいもの。それだけのサイズをキープしながらも、その重量は、3気筒エコブーストを搭載したフォード・フォーカスよりも215kg、3気筒1.2ℓのゴルフよりも150kgも軽い。

高張力鋼板の多用とアルミニウム製のボンネット、そしてクラッシュビームの採用も重量軽減のために重要な要素だった。また、ワンピースのリア・シートの採用も6kgも重量を軽減させることに寄与している。オプションのパノラミック・ルーフのブラインドを排したことも軽量化のための施策だし、リア・ウインドーを開閉式にしなかった結果、モーターなどで11kgのダイエットが出来たという。

最高速度は190km/h。そのパフォーマンス下でサスペンションやブレーキ、クーリング・システムは設計がされた。最高速度の上限を決定することで、より大きなホイールや強力なブレーキ、よろ大きな冷却を必要とするハイパワー・エンジンなどが不要になり、その結果、アーキテクチャーはシンプルで軽量化が可能となった。

C4カクタスのもともとのコンセプトは2007年に発表されたCカクタス・コンセプトだ。このコンセプト・モデルでは、ダッシュボードを含めどれだけのハードウェアが最新のクルマから取り外すことができるかを見極めるためのモデルでもあった。

英国人のチーフ・デザイナー、マーク・ロイドは「オリジナルのカクタスからわれわれは多くを学んだ。明確なのは、ユーザーがシンプルなアプローチには興味を持っているが、その引き換えに快適性を失うのを嫌がるということだ。」と語っている。

C4カクタスは、今日の複雑な表面を持つ他のモデルに較べると、実にシンプルな表面を持っている。その代わり、ユニークなグラフィックスやエアバンプといったオリジナリティを持つ。このテーマは、将来的には他のCライン・モデルに使用されることになる可能性があるという。よりラグジュアリーなDSラインが成功を収めているとはいえ、シトロエンの売上高から言えば1/5でしかない。やはりCラインの成功が、シトロエンの成功の鍵を握っているのだ。

ボディは10色用意され、そのカラーに合わせてブラック、ベージュ、淡いグレーの3つのプラスティック・モールディングが組み合わせられる。インテリアは、ブラウン、パープル、グレーの3色だ。

C4カクタスのフロント・シートはワイドでソファーのようだ。ロイド達のチームにとって「快適に見える」ことが重要だったという。ベンチシートのようにも見えるが、左右がセパレートされたものだ。

大部分の補助的なシステムはセンターにあるタッチ・スクリーンで制御され、ドライバー正面のインストルメントは速度(デジタル)、フューエル・メーター、そして若干の警告灯が付くだけと非常にシンプル。ドライビング・インターフェースは100%デジタルであるという。これには、ラジオ、ナビゲーション、エアコン、電話、車両セッティングなどが含まれる。また、天候、電話帳、ガソリン・スタンド情報などを表示させるハンドブックが装備され、更にはFacebookやEメールのチェックも可能だ。

シトロエンのブランド戦略チーフであるジュリアン・モンターナルは、C4カクタスが将来的なCラインの特徴を表す最もラジカルで具体的な例であるという。

「デザインとクリエイティビティは絶対的な特徴であるし、Cラインは純粋で愉しいクルマでなくてはならない。テクノロジーもあるが、使いやすく日常生活に役立つクルマである必要もある。」とコメントしている。

▶ 2014 ジュネーブ・モーターショー

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