ベントレー・コンチネンタルGTC V8S

公開 : 2014.02.13 21:50  更新 : 2017.05.29 19:03

■どんなクルマ?

ベントレー・コンチネンタルGT V8のコンバーチブル・バージョンのニュー・モデルは、姉妹車であるコンチネンタルGT V8Sと同じメカニカル・コンポーネンツが搭載されたモデルで、純粋にベントレーのルーツともいえるスポーティな方向を目指したモデルである。しかし、本当に本格的なスポーツ・モデルを望むのであれば、GT3がラインナップに用意されているが。

GTC V8SのGTCに対する変更点はまずはエンジンだ。ECUのソフトウェア・プログラムの変更により21bhp多い521bhpを発揮。また、増大したパワーに対応すべく、8速のZF製オートマティック・トランスミッションもリプログラミングされた。

時間がかかったのはサスペンションのセッティングで、18ヶ月の時間を要している。車高は10mm低くされ、エア・スプリングはフロントが45%、リアが33%固められ、バランスをとるためにリアのアンチロールバーも50%ほど固められている。ダンパーもリプログラミングされ、バンプとリバウンドに対するブッシュ・レートも上げられた。フロントではその値は70%にもなる。また、ESPもリプログラミングされている。

ベントレーは、既に616bhpのGTスピードで、パワーの上昇に対応する術は理解しているが、唯一、スタンダード・モデルから受け継がれているのは、大きなディスク・ブレーキだ。セラミックはオプション設定となる。

エクステリアは、ウイングに付けられたSのバッジ、深いフロント・スポイラー、新しいサイド・スカートとリア・ディフューザー、そして、新色のホイールとボディ・カラーなどが新たに与えられたアイテムだ。

■どんな感じ?

僅かなテスト時間の中なので、21bhpのアップが非常に大きいとか、0-100km/h加速が5.0秒から4.7秒になった影響は大きいとか早急に述べるのは正直ではないだろう。V8エンジンは、豪快なサウンドを立てるが、これはスタンダードなGTC V8でも同じだ。

シャシーに関しては、英国の道に似ている南カルフォルニアの道をターゲットとしてセッティングが行われた。しかし、その足まわりが堅くされたことによって、危ういセッティングになってしまっている。そのボディの剛性の高さを考えると、この足まわりの堅さは問題ないのだが、アメリカの道でもその乗り心地は硬いと言える。

その一方で、ベントレーのエンジニアは、ハンドリングに於いてはユーザーが納得するだけのものを残している。それは堅いシャシー・セッティングを我慢してもあまりあるものである。2500kgを僅かに30kgほど切るコンバーチブルのボディのハンドリングは素晴らしいのひとことに尽きる。速いターンでも、高いグリップ・レベルと安定性、そして緻密で正確なステリング・フィールがあるからだ。

しかし、より安くて、速くて、強力で、しかも800kgも軽いポルシェ911ターボSカブリオレと比較すれば、GTC V8Sのハンドリングは優れてはいるが、それを超えているとはいうことができないのも事実だ。

■「買い」か?

残念ながら「買い」とは言えない。というのも、Sのバッジが、£16,650(280万円)のエクストラ・コストに見合うかどうかは甚だ疑問だ。しかもその価格は、£152,900(2,600万円)と、より強力な567bhpの6.0ℓV12を搭載するGTCよりも高価なのだ。

余計なパフォーマンスよりも、プライオリティとしては快適な乗り心地のほうが高い気がするし、ベントレーというブランドにはそれが重要なのだ。

(アンドリュー・フランケル)

ベントレー・コンチネンタルGTC V8S

価格 £152,900(2,600万円)
最高速度 307km/h
0-100km/h加速 4.7秒
燃費 9.2km/ℓ
CO2排出量 254g/km
乾燥重量 2470kg
エンジン V型8気筒3997ccツインターボ
最高出力 521bhp/6000rpm
最大トルク 69.4kg-m/1700rpm
ギアボックス 8速オートマティック

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