【とことん比較】新型ヴェゼル/ヤリス・クロス/キックス どんなユーザーにピッタリ?

公開 : 2021.04.24 05:45  更新 : 2021.10.22 10:12

満を持して登場した新型ホンダ・ヴェゼルをトヨタ/日産のライバルと比較。どんなユーザーに合うのでしょうか。

激戦区に足を踏み入れたヴェゼル

text:Yoichiro Watanabe(渡辺陽一郎)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

新型ヴェゼルが属するコンパクトSUVにはライバル車も多い。

そこで新型ヴェゼルの実力をライバル車と比べて判断したい。ライバル車では、トヨタヤリス・クロスと日産キックスが該当する。

ホンダ・ヴェゼル
ホンダヴェゼル    ホンダ

まずヴェセルのエンジンは、直列4気筒1.5Lのノーマルタイプとe:HEV(ハイブリッド)だ。

ヤリス・クロスは直列3気筒1.5Lのノーマルタイプとハイブリッドになる。

キックスにはノーマルエンジンは用意されず、直列3気筒1.2Lをベースにしたeパワー(ハイブリッド)のみを搭載する。

ボディサイズやデザインは?

ヴェゼルのボディサイズは、全長4330mm、全幅1790mm、全高1590mm(XとGは1580mm)になる。

ヤリス・クロスは少しコンパクトで、4180mm×1765mm×1590mmだ。キックスは4290mm×1760mm×1610mmだから、ヴェゼルとヤリス・クロスの中間的な大きさになる。

ホンダ・ヴェゼル
ホンダ・ヴェゼル

最小回転半径は、ヴェゼルが5.3-5.5m、ヤリス・クロスは5.3m、キックスは5.1m。

小回り性能は、ボディサイズの割にキックスが優れている。

ボディスタイルは、フロントマスクに特徴がある。ヴェゼルはグリルの直立感を際立たせ、オデッセイなど最近のホンダ車との共通性を感じる。

ヤリス・クロスはヘッドランプが鋭角的で、キックスは日産車を表現するV字型グリルが備わる。それでも横方向から見ると、各車ともに似通った形状で個性が乏しい。

リアゲートを少し寝かせた5ドアハッチバックで、パターン化されている。

内装/前後席の居住性は?

インパネなどの内装は、各車ともていねいに仕上げた。

そのうえで比べるとヴェゼルには上質感が伴う。その次がキックス、ヤリス・クロスと続く。

ホンダ・ヴェゼル
ホンダ・ヴェゼル    ホンダ

ヤリス・クロスのインパネは、基本的にコンパクトカーのヤリスと同様の形状だ。

居住空間の広さは、前席は各車とも同程度だ。ヴェゼルとキックスでは、座り心地にボリューム感を持たせた。

ヤリス・クロスにも不満はないが、電動パワーシートの使い勝手に注意したい。1個のモーターにクラッチによる切り替え機能を組みあわせたから、コストが安い半面、反応が鈍く少し使いにくい。

後席はヴェゼルが最も広い。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先には握りコブシが2つ半収まる。次はキックスで、握りコブシ2つ弱だ。ヤリス・クロスは1つ少々と狭いが、後席に座った乗員の足が前席の下側に収まりやすく、4名乗車の実用性は妨げない。

記事に関わった人々

  • 渡辺陽一郎

    Yoichiro Watanabe

    1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。買い得グレードを見極める執筆も多く、吉野屋などに入った時も、どのセットメニューが割安か、無意識に計算してしまう。

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