【深い味わいを求めたい】マセラティ・ギブリ・ハイブリッド・グランスポーツへ試乗 

公開 : 2021.05.21 08:25

マイルド・ハイブリッドを獲得したマセラティの4ドアサルーン、ギブリ。より一層の芳醇さを求めたいと、英国編集部は評価します。

もくじ

4気筒ターボに電圧48VのマイルドHV
わずかに改良を受けたインテリア
トルクフルで低回転域からレスポンシブ
抜けられなくなる深い味わいを求めたい
マセラティ・ギブリ・ハイブリッド・グランスポーツ(英国仕様)のスペック

4気筒ターボに電圧48VのマイルドHV

text:Matt Prior(マット・プライヤー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

  
ようやくマセラティにも、電動化技術という時代の朝日が昇った。だが、まだ明るさは充分とはいえないようだ。

今回試乗したのは、ギブリ・ハイブリッド。電圧48Vのスターター・ジェネレーター(ISG)と電動スーパーチャージャーで、2.0L 4気筒ターボエンジンをアシストする。2022年に純EVとして一新するグランツーリスモの登場まで、間をつなぐことになる。

マセラティ・ギブリ・ハイブリッド・グランスポーツ(英国仕様)
マセラティ・ギブリ・ハイブリッド・グランスポーツ(英国仕様)

マイルド・ハイブリッドと呼べる内容だから、電気モーターで走ることはできないし、充電もできない。しかし、CO2の排出量をディーゼルエンジン並みに下げつつ、V6エンジン級の力強さを獲得したとマセラティは主張する。

その実、最高出力は329psとV6エンジンの350psに接近している。CO2の排出量は192-216g/kmで、従来選べたディーゼルエンジン版の206g/km並みに留めている。

4気筒エンジンの採用で、前後の重量配分も改善されたという。V型6気筒より軽い4気筒がフロントにマウントされ、小さなバッテリーがリアに搭載されたことが理由のようだ。

モノコック構造は、ほかのギブリと同様にスチール製。だがボンネットとフロント・サブフレームはアルミニウム製になり、クロスメンバーはマグネット製へ変更されている。いずれも、車両前半の軽量化につながっている。

サスペンションは、フロントがダブルウイッシュボーン式でリアがマルチリンク式。コイルスプリングに、オプションでアダプティブダンパーを装備できる。今回の試乗車にも付いていた。

わずかに改良を受けたインテリア

2021年仕様として、インテリアにも改良を受けている。その中心は新しいインフォテインメント・システムの獲得。扱いやすく動作が早くなり、高精細なグラフィックのものにアップデートされた。

コネクティビティ機能も強化されたという。フェイスリフトと呼べるほどではないにしろ、歓迎できる変更だ。

マセラティ・ギブリ・ハイブリッド・グランスポーツ(英国仕様)
マセラティ・ギブリ・ハイブリッド・グランスポーツ(英国仕様)

タッチモニターのサイズは10.0インチで、わずかにカーブを描いている。ロータリー・コントローラーは残された。見た目も良く機能的。小さな小物入れ付きのアームレストがあり、操作中に腕を支えられる。

実際に押せるボタンが多く残されている点を、筆者は評価したい。メーターパネルにはアナログの2眼メーターが収まるが、これで構わないと思う。

車内全体の仕立ても、わずかに質感を高めている。肉付きの良いデザインはそのままに、素材や仕立てが向上し、ステッチの入り具合も一層きれいになった。

反面、シートの位置は若干高く、座面はフラット。ステアリングホイールは少し大きすぎる。ステアリングコラムから伸びるレバーは1本だけ。シフトパドルの奥にあり、少し操作しにくい。ドアポケットは小さく、ダッシュボードはやや雑然としている。

気になる部分はいくつか見られるが、運転環境としては悪くない。全長4971mmもある割に、リアシート側の足もと空間の余裕は限定的。フロントシートの方が、ずっと居心地は良い。

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