【A110の影響で注目度アップ】ルノー・アルピーヌGTA(V6ターボ)とA610 英国版中古車ガイド

公開 : 2021.05.26 08:25  更新 : 2021.07.12 18:45

ボディや内装の部品は入手困難

A610は欧州で多く売れるかと思いきや、英国のドライバーへ渡った右ハンドル車は68台だけ。GTA以上に希少性が高いクルマといえる。

魅力的に感じられるアルピーヌGTAとA610だが、部品供給が悩みのタネ。メカニズム関係はルノー製のモデルと共有しておりパーツも比較的見つけやすいが、ボディや内装関係は難しい。

ルノー・アルピーヌGTA 2.5ターボ(V6ターボ/1984〜1991年)
ルノー・アルピーヌGTA 2.5ターボ(V6ターボ/1984〜1991年)

テールライトは部品が出てこないと考えた方が良いだろう。仮にあっても、驚くほど高いようだ。

もし中古車を探すなら、状態の良いGTAかA610を選ぶべき理由でもある。ボディがくたびれた掘り出し物を見つけても、結局は修理や部品交換で同等以上のコストが必要になってしまう。

不具合を起こしやすいポイント

ボディとシャシー

シャシーのサビは深刻な問題になりがちだが、グラスファイバー製のボディでわかりにくい。サブフレームやアウトリガー、サイドシル、クロスメンバーなどは確認ポイント。シャシーにはカーボンファイバー製のパネルが接着され、修理や溶接に手間がかかる。

GTAの場合はドアを開いてゆすり、ガタがないか確かめる。良ければヒンジピンの交換で済むが、ひどい場合はスチール製のAピラーが傷んでいることも。ガラス製のテールゲートは、熱でヒビが入ることがある。

エンジン

ルノー・アルピーヌGTA 2.5ターボ(V6ターボ/1984〜1991年)
ルノー・アルピーヌGTA 2.5ターボ(V6ターボ/1984〜1991年)

2.5Lのターボでは、排気ガスに白煙が混ざっていないか、ディストリビューターの動作が正常かを確かめたい。デスビは、ボッシュ社製のローターアームとキャップに交換するのも一手。

V6エンジンはウェットライナーやシール系の問題を抱えやすい。その結果、深刻なヘッドガスケットの不具合につながることも。A610では、冷間時にピストンの動作音を確認する。過度にうるさい場合はリビルドの必要性が出てくる。

冷却系

バックボーン・フレーム内を走るクーラントパイプは、両端が錆びやすい。ラジエター中間にあるパイプは詰まる場合がある。ラジエターに空気を送るスクープの位置が正しく、電動ファンが正常に動作するかも確認したい。

トランスミッション

ルノー製のUN1と呼ばれる5速MTは堅牢ながら、エンジンと同等にフルード交換が求められている。英国では1万9000km毎か、1年毎の指定だ。

シフトフィールが冴えない場合、ナイロンブッシュの摩耗が原因かも。A610の純正クラッチは絶版。英国のヘリックス・オートスポーツが、500ポンド(8万円)で代替パーツを売っている。

インテリア

GTAのスピードメーターは故障しがち。表示されている走行距離が正確ではないことも。ドアノブやパワーウインドウの動きも確かめたい。

関連テーマ

おすすめ記事

 

ルノーの人気画像