【トヨタRAV4との違いは】スズキ・アクロス(1) 長期テスト インテリアは好印象

公開 : 2021.06.19 09:45  更新 : 2021.07.12 18:55

トヨタRAV4のOEMとなる、スズキ・アクロス。PHEVのSUVとしての実力や、RAV4との違いなどを英国編集部が長期テストで確かめます。

初回 スズキとトヨタの資本提携

text:Olgun Kordal(オルガン・コーダル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
まず先に触れておこう。フロントノーズやテールゲートにはスズキのエンブレムが貼られているものの、長期テストに加わった赤いSUVは、実際はスズキ製ではない。

車名はアクロス。フロントマスクやホイールのデザインは異なるが、基本的にはトヨタRAV4 PHEVのバッジエンジニアリング・モデルといえる。ちなみに日本へは未導入だ。

スズキ・アクロス 2.5 PHEV E-フォー E-CVT (英国仕様)
スズキ・アクロス 2.5 PHEV E-フォー E-CVT (英国仕様)

トヨタRAV4ではなく、スズキ・アクロスを英国で選ぶ理由はどこにあるのか。長期テストで、いくつか確認していきたい点はある。

まずは、クルマの紹介から始めてみたい。スズキ・アクロスは、2019年にスズキとトヨタの間で結ばれた、資本提携から生み出された初めてのモデル。その目的は、電動化技術と自律運転技術を推進するため、お互いに協力すること。

そこでスズキは、RAV4がベースのアクロスと、カローラ・ツーリングがベースのスウェイスを発表。トヨタのハイブリッド技術を搭載したクルマを世界規模で販売し、厳しくなる一方の排出ガス規制に対応する。

一方のトヨタは、スズキがポーランドで製造する小型車用エンジンを、欧州向けのモデルへ搭載する計画を進めている。もちろん提携したといっても、トヨタとスズキはそれぞれ独立したライバル関係にある。

また協力して、インド市場向けにハイブリッドモデルを開発する計画も立てている。インドでは、スズキ製のモデルをトヨタ・ブランドから販売することも予定されている。

PHEVのシステムはRAV4と同じ

複雑な結びつきだが、この取り引きの中でスズキ・アクロスは誕生した。筆者はこのアクロスの長期テストをかなり楽しみにしている。その理由は、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)だからだ。

基本的には、RAV4 PHEVと同じシステムが載っている。だが欧州市場では、トヨタより先にスズキのアクロス PHEVが発表となった。

スズキ・アクロス 2.5 PHEV E-フォー E-CVT (英国仕様)
スズキ・アクロス 2.5 PHEV E-フォー E-CVT (英国仕様)

構成は、2.5Lの4気筒ガソリンエンジンと電気モーターが組み合わされ、CVTを介して前輪を駆動。リア側にもひと回り小さい電気モーターが別に搭載され、後輪を駆動するというもの。システム総合で306psを獲得している。

例えば、ディスカバリー・スポーツのディーゼルエンジンは180psだから、かなりのパワーだといえる。180psでも巡航走行は充分静かだが、鋭い加速を求めると少々賑やかだったことは隠せない。

一方で、もとRAV4、アクロスPHEVの場合、0-100km/h加速は6.0秒。ホットハッチ並みに速い。アクセルレスポンスはシャープで、パワフルなだけでなく市街地での運転もしやすい。

車両のフロア下には、18.1kWhのリチウムイオン・バッテリーを搭載する。PHEVとして容量は大きめといえる。カタログ上では、74kmの距離をEVモードで走行可能とうたわれる。実際は58km程度のようだが、悪い数字ではない。

バッテリーの充電は、一般的な英国の家庭用充電器で2.5時間。充電器がなくても、ガソリンエンジンを利用して充電もできる。過去の試乗では、バッテリーが空になっても燃費は15.9km/Lと良好。高効率なシステムなことは確認済みだ。

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