【車中泊、高級バンコンで】右ハンドルの輸入キャンパー、アドリア・ツイン・スプリーム

公開 : 2021.06.09 11:25  更新 : 2022.09.17 09:21

右ハンドル、左エントランスの輸入キャンパーバンをご紹介。全長6mのバンコンで、小ぎれいな室内と上質なベッドが魅力的です。

6m級のキャンパーバン スロベニアから

text&photo:Hidenori Takakuwa (高桑秀典)、AUTOCAR JAPAN編集部

ヨーロッパで5本の指に入るモーターホームのブランドが、スロベニアの「アドリアモービル」だ。

エアロダイナミクスに適したスタイリングと、アドリアの代名詞でもあるスカイルーフ(独自のサンルーフ)の採用が特徴。

全長6mのキャンパーバン、アドリア・ツイン・スプリーム600 SPB GB。日本で使いやすい右ハンドル、左エントランスの車両。
全長6mのキャンパーバン、アドリア・ツイン・スプリーム600 SPB GB。日本で使いやすい右ハンドル、左エントランスの車両。    AUTOCAR JAPAN編集部

さらに、スペース効率の高いレイアウトや人間工学に優れたギミック、そして1年を通して変わらない快適性が特徴となっている。

なかでもフルサイズ・バンのボディをそのまま使い、室内だけをキャンピングカー仕様にしたものが、ここで紹介する「アドリア・ツイン・スプリーム600 SPB GB」。

フィアットデュカト・マキシをベースとしたモーターホームのクラスB(バンコン)となる。

欧州基準の高品質なキャンピングカーを製造しているアドリアだが、この車両は右ハンドル。モデル名末尾のGBは、イギリス仕様のことなのだ。

さらに今回の個体は、日本で使いやすい左側スライドドア・エントランスも採用されている。

向き合う前・後席 開放的なサンルーフ

室内高1900mmの車室は、機能性・洗練を感じさせる空間。

運転席/助手席の上部に広がるパノラマウインドウから入る日射しと、現代的でスマートな照明が照らし出すインテリアは、小ぎれいでクオリティも高い。

運転席・助手席は、ぐるりと後ろ向きに回転できる。その上の天井は、スカイルーフとなっている。
運転席・助手席は、ぐるりと後ろ向きに回転できる。その上の天井は、スカイルーフとなっている。    AUTOCAR JAPAN編集部

そのフロントシートは、くるりと回転し後方に向けることができる。2列目シートとテーブルを囲むダイネットスペースが誕生するわけだ。

2口コンロとシンクを備えるギャレーには、奥行きと深さのある引出しも設置されており、食器、鍋、フライパンが入る。

アドリア・ツイン・シリーズは、高いスペックと実用的かつ快適なレイアウトを全車に採用し、ヨーロッパ・イノベーション賞をはじめとする数々の賞を受賞してきた。

アップデートを怠ることはなく、現行モデルではソフトクロージングドアの改良、キッチンへの新機能追加、断熱性の向上なども実現している。

「ツイン・スプリーム600 SPB GB」のボディは、全長5998×全幅2050×全高2595mmというサイズ。

「スプリーム」は上位グレード、「SPB」はリアに常設ダブルベッドが備わる仕様を意味し、そのパッケージは定員4名、就寝定員2名というものだ。

板バネのベッド エンジンは高出力仕様

本仕様のベッドサイズは1960×1450mmで、床板は寝心地に定評のある板バネ(ウッドスプリング)採用し、ベッド下には豊富な収納スペースが用意されている。

なお、ツイン・シリーズでは、様々なフロアプランを選ぶことができる。

車両後部が観音扉になっている点もポイント。ダブルベッドの床板のウッドスプリングも撮影することができた。
車両後部が観音扉になっている点もポイント。ダブルベッドの床板のウッドスプリングも撮影することができた。    AUTOCAR JAPAN編集部

ツインベッド仕様の「640 SLB(全長が6.4mクラス)」は、車体の右側・左側にベッドを備えるので、その間の空間が、車内を前後に移動できる通路として機能する。

夜中にトイレに行きたいとき、早朝から1人だけ活動したいとき、写真のダブルベッド仕様だと一緒に寝ている相手に気を使うが、ツインベッドなら動きやすい。

ほかにも、リア・プルダウンベッド仕様、就寝定員4名の仕様などもラインナップされている。

また撮影車両は、2.3Lディーゼル・エンジンの最高出力を、メーカーオプションで160psから180psへアップ。安定した走行性能と、扱いやすいディーゼルのトルクが組み合わさり、ロングランの旅ではワンランク上の走りを楽しめる。

アドリアモービルジャパン(株式会社デルタリンク)が販売する、アドリア・ツイン・スプリーム600 SPB GBの税抜き価格は828万円だ。

記事に関わった人々

  • 高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」

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