【こんなに変わっていた?】新型レクサスNX 実は大きく進化 新しい部分を解説

公開 : 2021.07.25 05:45  更新 : 2021.10.13 12:02

PHEVにも注目が集まる新型レクサスNX。キープコンセプトのように見えても大きく変わった新生NXを解説します。

売れ筋「NX」から感じる新しい思想

text:Takahiro Kudo(工藤貴宏)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

初代は2014年の登場以来のグローバル累計で約100万台を販売。

扱いやすいサイズのクロスオーバーSUVとして日本国内でも売れ筋モデルとなっている。

新型レクサスNX
新型レクサスNX    レクサス

そんなレクサス「NX」の次期モデルのスタイルと概要が先日公開され、この秋にも日本で正式発表されると予想されている。

初のフルモデルチェンジで2代目となるNXは、レクサス自身も重要なポジションと考えているようだ。

なぜなら、「レクサスとしてもはじめて」とか「レクサスの新しい流れ」という部分が少なくないからだ。

そこで今回は、NXに感じる新しいメカニズムや新しい考え方とその背景を探ってみよう。

全面刷新も見た目はキープコンセプト

次期NXだが、スタイルを見て「新型だ」と明確に言い当てられる人は少ないのではないだろうか。

完全なるキープコンセプトで、デザインテイストにおける大きな変化は少ないからだ。

新型レクサスNX
新型レクサスNX    レクサス

もちろん全面刷新されているし、細かい部分のブラッシュアップも多いのだが、筆者自身もパッと写真を見せられて「従来モデルか、それとも新型か?」と問われれば瞬時に言い当てられる自信はない。

新型の車体サイズは全長4660mm×全幅1865mmで、従来モデルに比べるとそれぞれ20mm拡大されている。

なお、プラットフォームは刷新されており、TNGA(トヨタ・ミュー・グローバル・アーキテクチャー)の思想に基づいた「GA-K」と呼ばれるタイプを活用する。

これはトヨタ「カムリ」やレクサス「ES」に使われているタイプであり、NXと同じくSUVのトヨタ「RAV4」や「ハリアー」でも活用されている。

つまり、次期NXはRAV4やハリアーと血縁関係の濃いモデルなのだ(実は従来モデルのNXも先代ハリアーや日本へ導入されなかった海外向けの先代RAV4と基本メカニズムが共通だった)。

LSやSクラスよりも巨大なセンターディスプレイ

キープコンセプトのエクステリアに比べると、インテリアはかなり新しい。

特筆すべきは、インパネの造形だ。

新型レクサスNX
新型レクサスNX    レクサス

LSなどここ何台かのレクサスの新型車のインパネは、水平基調として左右方向の開放感を重視したレイアウトとしていた。

しかし次期NXはメーターの脇に置いたセンターディスプレイを、写真で見てもわかるほどにドライバー側へ傾けた、ドライバーオリエンテッドなコックピットとしている。

これはレクサスにとって新しい流れであり、次期NXの次にデビューするモデル以降がどうなるのかも含めて非常に興味深い。

センターディスプレイの位置はこれまで登場したレクサスの歴代モデルの中でもっともドライバーやステアリングに近いことにも注目したい。

理由はレクサスの新型車としてはじめてタッチパネル操作を前提としたインターフェイスになっているからだ。

それもあり、長きにわたりレクサスの定番となっていた、センターコンソールのインフォテインメント用コントローラーは次期NXでは廃止されている。

そしてセンターディスプレイディスプレイは見るからに大きく、なんと14インチ。

もはやアイ・パッドを超えてしまった。

LSに採用される12.3インチと比べてもかなり大きなものでレクサス最大サイズなのはいうまでもないが、メルセデス・ベンツ「Sクラス」の12.8インチよりも大きく、これ以上の大きさとなるとメジャーなクルマではテスラモデルS」などしか思いつかない。

記事に関わった人々

  • 工藤貴宏

    Takahiro Kudo

    1976年生まれ。保育園に入る頃にはクルマが好きで、小学生で自動車雑誌を読み始める。大学の時のアルバイトをきっかけに自動車雑誌編集者となり、気が付けばフリーランスの自動車ライターに。はじめて買ったクルマはS13型のシルビア、もちろんターボでMT。妻に内緒でスポーツカーを購入する前科2犯。やっぱりバレてそのたびに反省するものの、反省が長く続かないのが悩み。

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