素早いアシスト・レスポンス

eホッパーにフレームサイズのバリエーションはなく、平均的な身長より大柄な人の場合、少し乗りにくく感じるだろう。少なくとも、サドルとハンドルポストの高さを調整して歩み寄れる。

筆者は身長170cmほどだが、ぴったりだった。180cmある同僚は、サドルを1番高くしても低く感じたようだ。

5段階からアシスト量が選べ、英国の法的速度、25km/hまで人力を補助してくれる。平坦な都市部ではアシストを実感する場面は少ないが、丘に差し掛かると電気モーターが頻繁に活躍する。

ホイールサイズは小径でパワーも弱いから、急斜面で電気モーターは苦労しているようだった。それでも、アシストのレスポンスは素早い。通勤時間帯の信号ダッシュで、他の自転車に出遅れるということはないだろう。

ハンドルバーのモニターには、アシスト量の他にアシスト可能な距離やバッテリーの残量などが示される。

実用装備として、パニエラックと呼ばれる後ろ側の荷物台と、その上に載せられるバッグ、泥除けにヘッドライトが取り付けられている。街角でのショッピングに有用な、盗難防止のロックも付いていた。

eホッパーは、英国では自電車を扱うアウトドアショップや、ペリー社のホームページから購入可能。ほぼ組み立てられた状態で届き、ライダーは自転車を広げて高さ調整をするだけ。特殊な道具も必要ない。

不満もあるが、コストパフォーマンスは高い

軽量でコンパクト、乗りやすいペリー eホッパー。比較的安価な価格設定で、通勤用電動アシスト自転車としての条件をすべて叶えている。高身長のライダーは、フレームサイズが問題になる可能性もあるが、サドルとハンドルバーの高さは調整も可能だ。

コストパフォーマンスに優れている一方で、乗り心地には多少の不満が残る。バッテリーの出力を高めたり、キシミ音を解消すれば、一層魅力的な都市部向けの電動アシスト自転車になるだろう。現時点では、平坦な地域に住むライダー向きといえる。

英国老舗ブランドの同等モデルより安く、追加のサイクリング・キットを購入する必要もない。ペリー eホッパーは、自転車での移動をより楽しく快適にしてくれる。

ペリー eホッパー 16インチ電動アシスト折り畳み自転車（英国仕様）のスペック

英国価格：1499ポンド（23万円）
全長：1300mm
全高：970mm
最高速度：25km/h（アシスト速度）
0-100km/h加速：−
アシスト距離：20-50km
CO2排出量：−
車両重量：14kg
パワートレイン：ブラシレスDCモーター
バッテリー：36V 5.2Ah
最高出力：0.34ps
最大トルク：4.1kg-m
ギアボックス：シングルスピード

画像　都市部の移動を助ける電気の力　欧州のアシスト自転車と純EVマイクロカー　全69枚