【走るスイートルーム】初代ルノー4 「ホテル」として復活 60周年記念ワンオフモデル

公開 : 2021.10.26 06:05

初代ルノー4の60周年を記念して、ホテルのスイートルームをイメージしたワンオフモデルが制作されました。

初代「4」を再設計

ルノー4の誕生60周年を記念して、「遊牧民のホテルのスイートルーム」をイメージしたワンオフモデルが発表された。

「スイートN°4」と呼ばれるこのモデルは、ルノーがフランス人デザイナーのマチュー・レハヌールと協力して初代4を再設計したもので、ボディ後部がポリカーボネート製の窓に置き換えられている。

ルノー「スイートN°4」
ルノー「スイートN°4」    ルノー

ルノーによると、この温室のようなデザインにより、後部に「芸術家のスタジオと同等の照明」を備えているとのことだ。

スイートN°4はEVに改造されており、ルーフに設置された透明なソーラーパネルが充電に使われている。新しいポリッシュドアルミニウムグリルが取り付けられ、ボディワークは3層の塗料でコーティングされ、ルノー曰く「現代建築の代名詞ともいえる素材」であるセメントのような外観になっている。

シートとダッシュボードにはイエローのベルベットが張られ、トランクフロアは天然繊維で仕上げられている。また、リアハッチを開けた状態では、リアバンパーから取り外し可能な木製の座席を引き出すことができる。デザインは一新されたものの、スイートN°4は、ベースとなったルノー4と同じ寸法を保っている。

レハヌールは、スイートN°4を「最高級のスイートルームよりも優れており、海辺でも、野原の真ん中でも、憧れの街をドライブしていても、クルマは思い通りの場所にある」と表現している。

パリの中心部にあるクリスティーズで公開されたスイートN°4は、今週末まで同所で展示された後、ルノーの巨大なショールーム兼ミュージアム「アトリエ・ルノー」に移される。また、1月に開催されるデザインフェア「Maison&Objet」にも出展される予定だ。

ルノー4は、CMF-BEVプラットフォームとレトロ調のデザインを採用し、既に公開されている5と共通の新型EVとして復活する可能性がある。このモデルは今後数か月のうちにコンセプトが発表されるものと思われる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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