「旧車を所有できる自由」求めて 米の旧車オーナー 続々とテキサスへ引っ越すワケ

公開 : 2022.01.23 05:45  更新 : 2022.03.25 18:48

カリフォルニア在住の旧車オーナーが次々とテキサスへ引越し。「旧車所有の自由」がテキサスにあるワケを解説。

有名企業が次々にテキサスへ

執筆:Kumiko Kato(加藤久美子)

米国トヨタの本社は長らくカリフォルニア州トーランスにあったが、2017年に北米における製造・販売・金融などの本社機能をテキサス州ダラス北部のプレイノに移転している。

トーランスはロサンゼルス空港(LAX)にも近くお隣のガーデナ市と同様、日系企業や日本人駐在員が多く住むエリアでもある。

筆者が取材したスティーブさんのハコスカ
筆者が取材したスティーブさんのハコスカ

1959年に設立されたホンダの米国法人「アメリカン・ホンダ・モーター」は1963年にガーデナへオフィスを移転。

1990年にはトーランスの地に全部門を移転して現在に至っている。

自動車系企業の引っ越しで、最近の大きな話題といえばテスラだ。

テスラはまず、CEOであるイーロン・マスク氏本人が2020年5月に「本社と将来のプログラムを即刻テキサス/ネバダに移す」ことをほのめかし、2021年10月には本社をテキサス州オースティンに移すと発表した。

なお、テスラにおいてはカリフォルニアから完全に撤退することはなく、フリーモント(カリフォルニア州アラメダ郡)の組み立て工場や技術者はシリコンバレーに残るとのことだ。

この他、ヒューレット・パッカードやオラクルなどアメリカを代表する企業もカリフォルニアからテキサスへの引っ越しを明らかにしてきた。

理由は企業活動に関わる税金によるものでテキサスには州法人税も個人の所得税もない。

また、現在のところ最低賃金や固定費などが西海岸の大都市より低いことも大企業にとっては魅力的だ。

アメリカのほぼ真ん中に位置しており、交通の便が良いという地理的利点もある。

旧車好きもテキサスへ?

テスラの場合は、さらにもう1つ大きな理由があった。

カリフォルニア州フリーモントにあるテスラの工場に対する新型コロナウイルス対策である。

筆者が取材したスティーブとハコスカ
筆者が取材したスティーブとハコスカ    加藤博人

カリフォルニア州自体も国のガイドラインよりも厳しい規制を敷いているが、工場のあるアラメダ郡は州や国とは異なる新型コロナ対策を採用しており、テスラはフリーモントの工場を一時的に閉鎖せざるを得なくなった。

これもテキサスに引っ越す要因の1つとなった。

引っ越しているのは大企業ばかりではない。

クルマ好き、日本の旧車好きアメリカ人も続々とカリフォルニア州からテキサスに引っ越している。

その代表的人物といえば日本にもたくさんのファンがいるクルマ系人気ユーチューバー「スティーブ的視点 Steve’s POV」を運営するスティーブさんだ。

スティーブさんは日本企業で働いていた時期が長く、日本語も堪能。日本車が大好きで、数多くの旧車をアメリカで所有している。

筆者が2019年11月にアメリカでスティーブさんを取材したとき、彼はカリフォルニアに住んでいた。

その後2020年にテキサスへ引っ越している。

スティーブさんがテキサスに引っ越した理由はどんなことだろうか?

また、実際に引っ越して1年以上経過した今、カリフォルニアとテキサスではどんなことが違っているのか? 聞いてみた。

記事に関わった人々

  • AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。
  • 加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など、他があまり書かない物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。

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